IMAGE DOWN

IMAGE DOWN (BOØWY)

「IMAGE DOWN」は、日本のロックバンドBOØWYが1982年に発表したファーストアルバム『MORAL』に収録された楽曲です。作詞は氷室狂介（後の氷室京介）、作曲・編曲は布袋寅泰が手掛けました。BOØWY結成初期に制作されたこの曲は、バンドの初期の音楽性を色濃く反映した、パンク・ロック調のサウンドと、当時の若者の反抗精神を表現した歌詞が特徴です。

制作の背景

BOØWY結成前、氷室と布袋はそれぞれ別々のバンドで活動していました。氷室は「デスペナルティ」、布袋は「BLUE FILM」というバンドで、それぞれコンテストで優勝し上京。その後、氷室はビーイングと契約しますが、バンド活動は停滞。RCサクセションのライブに感銘を受けた氷室は、再びバンドを結成することを決意し、布袋を誘います。意気投合した二人は、新たにバンドを結成。メンバーには、松井恒松、木村マモルなどが加わり、BOØWYが誕生しました。

楽曲の特徴

「IMAGE DOWN」は、初期BOØWYのパンク・ロック色を強く打ち出した楽曲です。歌詞は、当時の若者の心情を赤裸々に描き出し、過激な表現も含まれていました。そのため、レコード会社からリリースを拒否されることもあり、歌詞の書き直しを余儀なくされました。しかし、最終的にはビクター音楽産業からリリースされることとなり、BOØWYの初期の代表曲として、その名を刻むことになります。

高橋まことが加入以前にレコーディングされたため、アルバム版のドラムは木村マモルが担当しています。

ライブ・パフォーマンス

「IMAGE DOWN」は、BOØWYのライブにおいて欠かせない楽曲でした。解散ライブとなった「LAST GIGS」まで、ほぼ全てのライブで演奏され、観客を熱狂させました。ライブでは、間奏の「IMAGE DOWN」の部分を観客に歌わせるのが恒例となっており、一体感を生み出しました。しかし、初期のライブでは、音楽性の変化からセットリストから外されたこともあり、観客からブーイングが起こるというエピソードも残っています。

カバー、リミックス

「IMAGE DOWN」は、数多くのアーティストによってカバーされています。安宅美春、パフィーなどがカバーしており、氷室京介自身もソロライブでこの曲を演奏しています。また、リミックスバージョンも制作されるなど、時代を超えて愛される楽曲となっています。

楽曲が与えた影響

「IMAGE DOWN」は、BOØWYの初期の音楽性を象徴する楽曲であり、彼らの音楽的な方向性を示す重要な作品です。過激な歌詞やパンク・ロック調のサウンドは、当時の若者に大きな影響を与え、BOØWYのファン層を拡大する一助となりました。また、ライブでの熱狂的なパフォーマンスは、BOØWYのライブ・バンドとしての魅力を高め、彼らを日本のロックシーンのトップへと押し上げる原動力となりました。

「IMAGE DOWN」は、BOØWYの歴史において、そして日本のロック史においても、重要な意味を持つ楽曲と言えるでしょう。

もう一度検索