IMI タボールAR21

IMI タボール TAR-21

IMIタボール TAR-21（IMI Tavor TAR-21）は、イスラエルのIMI社から開発されたブルパップ方式のアサルトライフルです。この銃は、元々イスラエル国防軍のために設計され、その後、イスラエル・ウェポン・インダストリーズ社によって生産されるようになりました。タボールは同社の主力製品であり、民間市場でも広く利用されています。

名前の由来とモデル名

「タボール」とは聖書に登場するタボール山に由来し、銃のモデル名である「TAR-21」は「Tavor Assault Rifle - 21st Century」の略称です。この「21」は、21世紀に適した次世代アサルトライフルを示しています。同時期に設計された他のアサルトライフルの多くにも「21」という数字が使われています。たとえば、シンガポールのSAR21や南アフリカのCR21などが挙げられます。

開発背景

タボールの開発は、主に当時のイスラエル軍が使用していたM16A1やガリルの旧式化に伴い、新型アサルトライフルの必要性から始まりました。IMI社は、近代化と現代の兵器市場に適応するために、新たなアサルトライフルを作るように要請されます。開発チームは、1994年から1997年にかけて試作を重ね、最終的に1999年に完成品がミリポルでお披露目されることになります。

特徴と基本仕様

タボールは、ブルパップ方式の特性により、銃身を短く保ちながら全体の長さを抑えています。これにより、狭い環境での使用や迅速な動作が可能となっています。また、軽量化に対する工夫が施され、約2,800gという軽さを誇ります。加えて、外部機器が取り付け可能なピカティニーレールが装備されています。この構造により、必要に応じて各種オプションを取り付けられる汎用性が持たれています。

作動機構

タボールは新規設計のガスオペレーション方式を採用しており、これはAR-18の設計をもとにしています。これにより、作動の信頼性や整備性が向上し、装弾数に対する柔軟性も持ち合わせています。弾薬には主に5.56×45mm NATO弾が使用され、M16系のマガジンとも互換性があります。

バリエーション

タボールには多様なバリエーションが存在します。

• - TAR-21: タボールの基本モデル。国際的な標準で広く知られています。
• - CTAR-21: コンパクトモデル。短いバレルを装備しており、運用が容易です。
• - STAR-21: 狙撃用モデルで、高精度の照準具を装備できます。
• - GTAR-21: グレネードランチャーを装備したモデルです。
• - MTAR-21: 短い全長を持つサブマシンガンモデルとしても知られています。

これらのバリエーションは、それぞれの使用目的に応じた特性を持ち、各国の軍隊で採用されています。特に、インドやコロンビア、グアテマラなどの国でも、特殊部隊を中心に多くの採用例が報告されています。

まとめ

IMI タボール TAR-21は、その独自の設計思想と多様なバリエーションにより、現代の軍事環境において非常に重要なアサルトライフルとして位置付けられています。特に、運用性や改造可能性が高いことから、世界中の様々な軍隊や特殊部隊に選ばれ続けています。

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