INFOBAR A01

INFOBAR A01 概要

INFOBAR A01（いんふぉばー えーぜろいち）は、KDDIと沖縄セルラー電話のCDMA 1X WIN用に、シャープが開発したストレート型のスマートフォンです。この機種は製品記号がCDMA SHX11、メーカー記号がAS35です。INFOBARシリーズの三代目であり、iidaブランド下で初めてのAndroidスマートフォンとなります。

デザインは深澤直人によるもので、グッドデザイン賞を受賞するなど、評価されています。また、インディアナポリス美術館のパーマネントコレクションにも選ばれています。この機種の製造は、これまでINFOBAR2まで手がけた鳥取三洋電機が携帯電話事業から撤退したため、シャープが行いました。

カラーとデザイン

INFOBAR A01は、「KURO」「NISHIKIGOI」「HACCA」「CHOCOMINT」「CHOCOPINK」といった5色展開をしています。NISHIKIGOI、CHOCOMINT、CHOCOPINKの3色は光沢仕上げで他はつや消し仕上げとなっています。ディスプレイ下にあるQUERY、HOME、BACKの3つのキーは、INFOBARの特徴的な配色が施されています。

このスマートフォンは、日本市場向けの機能も充実しており、おサイフケータイや赤外線通信、ワンセグに対応しています。ワンセグについては、アンテナが本体に内蔵されていないため、付属の変換ケーブルを通じて接続する必要があります。また、音声出力端子は存在せず、ヘッドフォン接続にはBluetoothを使用するか、変換ケーブルを通じてmicroUSB端子に接続します。

通信機能とUI

ディスプレイは3.7インチQHD相当の540×960ピクセルの液晶が採用されており、同時期のシャープ製スマートフォンと同じ仕様です。しかし、3D表示や撮影機能はありません。通信機能は、最大9.2Mbpsの下り、5.5Mbpsの上りに対応し、Wi-FiやグローバルパスポートのGSM/CDMAにも対応しています。ただし、Android 2.2以降の標準機能であるテザリングには非対応です。

INFOBAR A01は、ユーザーインターフェイス（UI）に中村勇吾が手掛けたiida UIを採用しています。iida UIには、縦長インターフェイスのiida HomeとAndroidホーム画面に近いwidget Homeがあり、最大240個のアプリやウィジェットを配置可能です。独自のテーマカラーが複数用意され、ユーザーはオリジナルテーマのダウンロードも可能です。

アプリとアクセサリ

このスマートフォンには、Google関連のアプリケーションやauサービスのアプリがプリインストールされており、ユーザーはすぐに利用を開始できます。また、専用のアクセサリーも多く販売されており、イタリアの文具メーカーNAVAとのコラボ製品なども提供され、ファッション性に富んだアイテムが揃っています。

沿革

2011年5月17日に発表されたINFOBAR A01は、同年の6月30日に全国で発売されました。以降、数回のアップデートを経て、機能の改善や新色の追加が行われ、2013年にはインディアナポリス美術館のパーマネントコレクションに選定されるなど、文化的な価値も認められました。

INFOBAR A01は、ただのスマートフォンとしてだけでなく、デザイン性や機能性を兼ね備えた魅力的な製品として、多くのユーザーに支持されました。

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