INFOBAR

INFOBAR (インフォバー) とは

INFOBARは、三洋マルチメディア鳥取（現：三洋電機CEビジネスユニット）が設計・製造した、KDDI/沖縄セルラー電話のauブランドで展開されたCDMA 1X対応の3G携帯電話です。端末型番はA5307ST。au design projectの第1弾端末として、その独創的なデザインで注目を集めました。

デザインと特徴

INFOBARのデザインは、プロダクトデザイナーの深澤直人氏によるもので、2002年の「ビジネスショウ 2002 TOKYO」に出展されたプロトモデル「info.bar」がベースとなっています。筐体はマグネシウム製のストレート型で、サブディスプレイは搭載されていません。ソフトウェアも端末デザインに合わせ、統一感のあるものとなっています。

カラーバリエーションは、NISHIKIGOI（赤とベージュ）、ICHIMATSU（黒と白）、BUILDING（藍と銀）の3色で展開され、後にANNIN（白）が追加されました。これらのカラーネーミングは、開発時に技術者が自然に使い始めたものをそのまま採用したという逸話があります。

外部メモリーには非対応で、カメラは31万画素CCDを搭載しています。発売当初から人気が高く、売り切れ店が続出しました。

歴史と受賞

INFOBARは、2003年にグッドデザイン賞を受賞。2005年にはドイツのiFデザイン賞「iFプロダクトデザイン賞」を受賞するなど、そのデザイン性の高さが評価されました。さらに、2007年にはニューヨーク近代美術館、2013年にはインディアナポリス美術館に収蔵品として選定され、デザイン史に残る名機としての地位を確立しました。


また、この機種は鳥取三洋電機製端末としては、型番末尾の記号が「ST」となる最後のモデルとなりました。以降の同社製端末は、大阪の三洋電機製端末と同様に、型番末尾が「SA」となっています。

後継モデルと展開

2007年には、デザインコンセプトを受け継ぎつつ最新技術を盛り込んだ「INFOBAR2」が発売されました。
また、au design projectやiidaのコンセプトモデルとして、「SUPER INFOBAR」「INFOBAR SUPER」「INFOBAR 3」「INFOBAR PAD」などが発表されました。さらに、スマートフォン型のモデルも発売されています。

2018年には、原点のストレート型をモチーフにした「INFOBAR xv」が発売され、再び注目を集めました。

沿革

• - 2002年5月21日: 「ビジネスシヨウ2002 TOKYO」にて原型となる「info.bar」公開。
• - 2003年8月20日: JATE認定。
• - 2003年10月1日: グッドデザイン賞選定。
• - 2003年10月6日: KDDIより発表。
• - 2003年10月31日: 発売。
• - 2003年12月26日: インプレス「ケータイ Watch」で「読者が選ぶ ケータイ of the Year 2003」受賞。
• - 2004年2月26日: KDDIより新色(ANNIN)発表。
• - 2004年4月24日: ANNIN発売。
• - 2005年: iFデザイン賞「iFプロダクトデザイン賞」受賞。
• - 2007年1月15日: ニューヨーク近代美術館収蔵品に選定。
• - 2012年7月22日: CDMA 1Xシリーズのサービス終了。
• - 2013年12月12日: インディアナポリス美術館パーマネントコレクションに選定。

関連情報

INFOBARは、単なる携帯電話の枠を超え、デザインとテクノロジーが融合した象徴的な存在として、今もなお多くの人々に愛されています。

• - 関連機種:

- INFOBAR2 (W55SA)
- INFOBAR A01 (SHX11)
- INFOBAR C01 (SHX12)
- INFOBAR A02 (HTX21)

• - 関連人物:

- 深澤直人
- テイ・トウワ (CM楽曲「Red Carp Jumbo」)

• - その他:

- トランスフォーマーとのコラボレーションで、INFOBARをロボットに変形させる玩具が発売された。

• - 外部リンク:

- au design project
- ケータイ新製品SHOW CASE au INFOBAR
- INFOBAR2の写真入り記事（ITmedia）
- スッペシャル! au ハロプロケータイ図鑑 和田彩花（アンジュルム） × INFOBAR by au design project

もう一度検索