ISO 80000-5

ISO 80000-5:2007は、[熱]]力学における量と単位に関する国際規格であり、その正式名称は「量及び単位―第5部：熱力学」(Quantities and units -- Part 5: Thermodynamics)です。この規格は、国際標準化機構]によって2007年に発行され、それまで使用されていた[ISO 31-4に代わるものとして策定されました。ISOと国際電気標準会議]が共同で発行するISO/IEC 80000シリーズの一部であり、[[熱力学分野における国際的な標準化を推進する上で不可欠な役割を果たしています。日本では、この規格に対応する日本工業規格(JIS)として、JIS Z 8000-5:2014が制定されています。

構成

ISO 80000-5は、以下の章と附属書で構成されています。

序文 (Foreword)
0 （導入） (Introduction)
1 適用範囲 (Scope)
2 引用規格 (Normative references)
3 名称、記号及び定義 (Names, symbols and definitions)
附属書 A（参考）フート、ポンド及び秒を基本とする単位並びにその他の関連単位 (Units based on the foot, pound, second, and some other related units)
附属書 B（参考）その他の非SI単位及びその換算率 (Other non-SI units given for information, especially regarding the conversion factors)

名称・記号・定義

ISO 80000-5では、熱力学に関連する様々な量とその単位が定義されています。各量の番号と記号の番号は、「.」を境にして対応しています。この規格には量の定義も含まれていますが、ここでは詳細な定義については個別の項目を参照することになっています。

附属書 A：フート、ポンド及び秒を基本とする単位

附属書Aでは、ヤード・ポンド法に基づく単位が参考として紹介されています。具体的には、フート、ポンド、秒を基本とした単位や、その他の関連単位が記載されています。ただし、これらの単位はあくまで参考情報であり、規格の一部として規定されているものではありません。したがって、この附属書に挙げられた単位の使用は推奨されていません。

附属書 B：その他の非SI単位

附属書Bでは、SI単位ではない他の単位が紹介されています。こちらも参考情報であり、単位の換算率と共に示されています。ただし、附属書Aと同様に、この附属書に記載された単位は規定の一部ではなく、使用を推奨するものではありません。

関連規格

ISO 80000シリーズは、様々な分野の量と単位を網羅しており、以下のような規格が含まれています。

ISO 80000-1 - 一般
ISO 80000-2 - 数学記号
ISO 80000-3 - 空間及び時間
ISO 80000-4 - 力学
ISO 80000-5 - 熱力学
IEC 80000-6 - 電磁気
ISO 80000-7 - 光及び放射
ISO 80000-8 - 音響学
ISO 80000-9 - 物理化学及び分子物理学
ISO 80000-10 - 原子物理学及び核物理学
ISO 80000-11 - 特性数
ISO 80000-12 - 凝縮体物理
IEC 80000-13 - 情報科学及び情報技術
IEC 80000-14 - 人体生理学に関わる遠隔生体認証

これらの規格は、各分野における量と単位の標準化を図り、国際的な相互運用性を高めるために重要です。

出典・脚注

JIS Z 8000-5:2014 量及び単位−第 5 部：[熱]][[力学] - このJIS規格は、ISO 80000-5を踏襲して策定されています。

外部リンク

* JIS Z 8000-5:2014 量及び単位−第 5 部：[熱]][[力学]

ISO 80000-5は、熱力学分野における量と単位の定義を標準化し、国際的な科学技術コミュニケーションを円滑に進めるための基盤となる重要な規格です。

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