J.I.

稲垣潤一の3rdアルバム『J.I.』は、1983年9月1日にEXPRESSからリリースされました。前作『Shylights』から7ヶ月という短い期間で発表された本作は、稲垣潤一の音楽性の幅広さと深さを改めて印象づける作品となっています。

アルバムには、シングルとしてリリースされた「エスケイプ」と「夏のクラクション」が収録されています。これらの楽曲は、筒美京平が作曲を手がけ、都会的で洗練されたサウンドが特徴です。特に「夏のクラクション」は、夏の情景を鮮やかに描き出し、多くの音楽ファンを魅了しました。

アルバム全体のアレンジは、井上鑑が担当（6曲目を除く）。彼の繊細かつダイナミックなアレンジが、稲垣潤一の歌声を最大限に引き立てています。収録曲は、売野雅勇、秋元康、湯川れい子など、豪華な作詞家陣によるバラエティ豊かな楽曲が並びます。

2002年の再発盤には、ボーナス・トラックとして「一人のままで～There's No Shoulder～（Remake Version）」が追加収録されています。この楽曲は、1995年発売のベスト・アルバム『Revelation』初回盤に同梱されたシングルに収録されていたもので、ファンにとっては嬉しいサプライズとなりました。

収録曲

1. MARIA
2. 夏の行方
3. 夏のクラクション
4. 男と女
5. Everyday's Valentine ～思い焦がれて～
6. 蒼い雨
7. 言い出せなくて
8. 一人のままで～There's No Shoulder～
9. エスケイプ
10. 生まれる前にあなたと・・・
11. 一人のままで～There's No Shoulder～ (Remake Version)※2002年再発盤のみ収録

「一人のままで～There's No Shoulder～」は、マーティ・バリンがオリジナルを歌唱し、後に松尾一彦がセルフカバーした楽曲です。稲垣潤一のアルバムに収録されたことで、この曲の新たな魅力が引き出されました。

アルバムには、井上鑑（Keyboards）、今剛（Electric Guitar）、山木秀夫、林立夫（Drums）、岡沢茂、高水健司（Bass）など、日本の音楽シーンを代表するミュージシャンが参加しています。彼らの卓越した演奏が、アルバムのクオリティをさらに高めています。

『J.I.』は、稲垣潤一の代表作の一つとして、今も多くのファンに愛され続けています。洗練されたサウンドと心に響く歌詞は、時代を超えて聴く人の心を捉えます。

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