JIS Z 8303

JIS Z 8303：帳票の設計基準

概要

JIS Z 8303は、日本産業規格における帳票の設計基準を定めた規格であり、その正式名称は「帳票の設計基準」です。この規格は帳票の仕上寸法、使用する用紙や印刷インキの色、文体、書き方、用字、用語、項目の配置、注意事項、記入欄のサイズ、余白、文字の種類、製本の仕様など、帳票を設計する際に考慮すべき事項を詳細に規定しています。

特徴

この規格は、ノートや履歴書などの一般的な文房具や帳票において採用されます。日本の国や地方自治体が証明書を作成する際にも、この基準に則った帳票が使用されることが多いです。

JIS Z 8303には、ノート、履歴書、振替伝票、領収書、総勘定日計表、休暇届など、実際の帳票の例が原寸大で掲載されており、これらのフォーマットに基づいて帳票が作成されることが一般的です。

設計基準の詳細

1. 帳票の仕上寸法

通常、帳票の仕上寸法はA版、特殊なケースではB版を使用します。また、細長い帳票の場合は、短い辺を半分にしたサイズや、長い辺を三分の一にしたサイズが採用されます。

2. 用紙および印刷インキの色

用紙は、規定されたサイズと坪量を遵守し、基本的には白を使用しますが、識別の目的で他の色を利用することもあります。印刷に使用するインキは効果があり、通常は1色刷りが標準とされています。

3. 文体および書き方

文体は口語体で左書きとし、使用する漢字は常用漢字表に基づきます。仮名は平仮名を中心に、外来語や外国語については片仮名で表記します。

4. 項目の配置

帳票には必要な項目ごとに欄が設けられ、関連する項目をまとめて配置します。見出し項目は目立つ位置に置き、記入欄や日付欄などは処理の流れに沿って順番に配置されます。

5. 注意事項

注意事項が短い時は項目と同じ位置に記載しますが、長い場合は上部または左側にまとめて配置することが可能です。

6. 記入欄のサイズおよび余白

記入欄のサイズは文字数や入力機器を考慮して設計され、余白は縁から5mm以上空けます。製本部分のとじしろは左側で20〜25mmとします。

7. 文字およびけい

使用されるフォントは明朝体で、強調が必要な部分は太字とします。文字サイズはA4やB5などに応じて10〜24ポイントなどの範囲で設計されます。

8. 製本およびとじ穴

製本に関しては、1冊300枚までで10枚単位で作成する必要があります。穴あけは事前に行うか、穴の位置を印刷しておくことが推奨されます。

関連項目

この規格は紙や印刷、製本といった関連分野と深く結びついています。

外部リンク

詳細はJIS Z 8303「帳票の設計基準」（日本産業標準調査会、経済産業省）を参照してください。

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