JPロジスティクス

JPロジスティクス株式会社

JPロジスティクス株式会社は、日本郵政グループに属する国際物流会社です。かつてはトールエクスプレスジャパン株式会社として知られていましたが、2023年4月に現在の社名に変更されました。この変更は、親会社である日本郵政グループとの連携をより強化し、グループ全体の物流戦略を推進する目的で行われました。

歴史

JPロジスティクスの前身は、1938年に創業した東播運輸です。その後、1950年に日本運送株式会社へと社名を変更し、通運事業を開始しました。1951年には、姫路・大阪 - 東京間に日本初の定期路線便を運行するなど、長距離輸送業界のパイオニアとしての地位を確立しました。日本運送時代は、西濃運輸と並ぶ業界のリーダーとして黄金期を築きました。

1990年には、フットワークエクスプレス株式会社に社名を変更し、「手から手へ、愛のメッセンジャー」というキャッチフレーズのもと、事業の多角化と国際展開を進めました。しかし、2001年に経営破綻し、民事再生法を申請、その後会社更生法に移行しました。2003年には、オリックスが74％出資する子会社オー・エス・エルに主要事業を譲渡し、同社を新たなフットワークエクスプレスとして再建を図りました。

2009年には、オーストラリアの物流大手トール・ホールディングスの完全子会社となり、2012年にトールエクスプレスジャパンに社名を変更しました。2015年には、トール・ホールディングスが日本郵便に買収されたことで、日本郵政グループの一員となりました。2018年10月には、日本郵便とトールの合弁会社であるJPトールロジスティクスの子会社となりました。

2023年4月、日本郵便はJPトールとTXJの事業再編を行い、JPトールのコントラクト・ロジスティクス事業とフォワーディング事業をTXJに移管しました。これにより、JPトールの社名はJPロジスティクスグループに、TXJの社名はJPロジスティクスに変更されました。この再編により、日本郵便直轄の物流会社としての位置づけが明確になりました。また、会社のロゴも緑色の「TOLL」から赤色の「JPロジスティクス」に変更されました。JPロジスティクスグループは日本郵便の完全子会社として、グループ全体の物流戦略の企画・立案を担当しています。

事業内容

JPロジスティクスは、特別積合せ貨物運送事業を主力とし、コントラクト・ロジスティクス事業、フォワーディング事業と合わせて3事業を一体的に展開しています。2023年現在、2社の売上高は合計で600億円強ですが、今後数年以内に1000億円規模に拡大することを目指しています。

年表

1938年10月 - 東播運輸株式会社として設立。
1950年9月 - 日本運送株式会社に商号変更、通運事業を開始。
1951年10月 - 姫路－東京間に日本初の直通長距離定期路線運行開始。
1981年 - 全日本流通株式会社を設立し、宅配便事業を開始。
1990年1月 - フットワークエクスプレス株式会社に商号変更。
1997年 - 貨物運送事業の一部を分割し地域子会社を設立。
2001年 - 経営破綻に伴い民事再生法を申請。
2002年 - オリックスの子会社として株式会社オー・エス・エルを設立。
2003年 - 株式会社オー・エス・エルに営業譲渡し同社名をフットワークエクスプレス株式会社（2代目）に変更。営業の一部は旧社に残され、フットワーク物流株式会社に社名変更。
2004年12月 - 九州産交運輸をグループ化。
2008年 - 地域運送グループ会社7社を統合。上海フットワークサプライチェーン有限公司 営業開始。
2009年10月 - オーストラリア物流最大手のトール・ホールディングスの完全子会社となる。
2012年3月 - トールエクスプレスジャパン株式会社に商号変更。
2014年4月 - 九州産交運輸から特別積み合せ貨物運送事業を譲受。
2014年5月 - 九州産交運輸の全株式を鴻池運輸へ譲渡。
2015年5月 - トール・ホールディングスが日本郵便に買収されたことにより、同社のグループ会社となる。
2018年10月 - 日本郵便とトールの合弁会社であるJPトールロジスティクス株式会社の子会社となる。
2023年4月 - JPロジスティクス株式会社に商号変更。本店所在地を大阪府茨木市から東京都千代田区へ変更。

関連項目

フォワーダー
フットワークインターナショナル
* フットワークエクスプレス北海道

外部リンク

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