Jurassic World アライブ!

ジュラシック・ワールドアライブ!

『ジュラシック・ワールドアライブ!』（原題: Jurassic World Alive）は、人気映画シリーズ『ジュラシック・ワールド』を題材とした、拡張現実（AR）を利用した位置情報モバイルゲームです。株式会社ポケモンと任天堂が共同で開発した『Pokémon Go』に類似したプレイスタイルを持ち、現実世界を舞台にゲーム体験を展開します。開発はLudia社が担当し、Ludiaとユニバーサル・スタジオが共同で発表しました。

このゲームは、カナダおよびオーストラリアでは2018年 3月14日に、グローバルでは同年5月30日（米国時間）にiOSとAndroid向けにリリースされました。日本語版は同年6月27日に提供が開始されています。サービス開始時には100種類を超える恐竜が登場し、その後の定期的なアップデートによって新たな生物が追加され続けています。

ゲームの概要

プレイヤーは、映画『ジュラシック・ワールド/炎の王国』に登場した恐竜保護団体DPG（Dinosaur Protection Group）の一員という設定でゲームを進行します。任務の一環として、現実世界の地理情報を反映したゲーム内マップ上を移動し、そこにランダムに出現する様々な恐竜や古生物を発見・収集することが主な目的となります。

探索と収集

マップ上に生物が現れたら、一定の範囲内に近づくことでアクセスが可能になります。生物に対してドローンを操作し、DNA回収用のダーツを発射することで、その生物のDNAを入手できます。ダーツの命中精度やヒット数に応じて獲得できるDNAの量が変動し、ドローンのバッテリーが切れるか、ダーツが尽きるまで試みることができます。また、マップ上には「供給スポット」と呼ばれる場所があり、ここに立ち寄ることでダーツなどのゲーム進行に必要なアイテムを補給できます。

育成と合成

収集した生物のDNAが規定量に達すると、その生物を「構築」して入手できます。入手した生物は、集めたDNAとゲーム内通貨であるコイン（探索やバトル報酬、または課金で購入）を消費することで強化できます。ここでいう「進化」とは、生物学的な進化ではなく、生物のレベルや攻撃力、体力、スピードといったパラメータを向上させることを指します。強化された生物は後述のバトルで有利になります。また、特定の生物同士のDNAを組み合わせることで、映画『ジュラシック・ワールド』に登場したインドミナス・レックスのような遺伝子操作された「ハイブリッド生物」を合成することも可能です。

さらに、入手した生物の情報を表示する画面からAR機能を起動すると、スマートフォンのカメラ映像上にその生物が3Dモデルとして出現します。画面上でサイズを自由に変更しながら、まるでそこに恐竜がいるかのような体験を楽しむことができます。

バトル

手に入れた生物でチームを編成し、他のプレイヤーとリアルタイムで対戦することが可能です。バトルにはランダムに選ばれた4体の生物で臨み、相手チームの生物を先に3体倒したプレイヤーが勝利となります。登場する生物はそれぞれ異なるステータスを持ち、攻撃、弱体化攻撃、弱体化解除、回復、先制攻撃、交代など、多種多様なスキルを駆使して戦略的なバトルが展開されます。

同盟と自然保護区

プレイヤー間の交流要素として「同盟」があります。最大50人のプレイヤーでチームを結成し、メンバー同士でチャットでの情報交換やバトル、そしてコモンやレアといった特定の希少性の生物のDNAを贈り合うといった協力が可能です。チャットは日本語を含む複数の言語に対応しています。

また、「自然保護区」という施設では、所有する生物を最大48時間預けることができます。自分だけでなく他のプレイヤーも、預けられた生物に遊び道具を与えたり餌を与えたりすることで、その生物のDNAを増幅させることができます。生物のレベルアップにつながるほか、自然保護区自体にもレベルがあり、貢献したプレイヤーにも報酬が与えられます。

登場生物

ゲームには、映画シリーズでお馴染みのラプトルやインドミナス・レックスといった恐竜だけでなく、映画には登場しない様々な恐竜、さらには古生代や新生代に生息していた古生物まで幅広く登場します。中には「第二世代」として、同じ属でありながら異なる特徴を持つ個体も存在します。

登場生物には希少性の段階があり、以下の5つのランクに分類されます。

- コモン（アンロックレベル1）
- レア（アンロックレベル5）
- エピック（アンロックレベル10）
- レジェンド（アンロックレベル16）
- ユニーク（アンロックレベル21）

これらの生物を収集し、育成し、バトルで活用していくことがゲームの醍醐味です。

製作背景

ゲームに登場する恐竜や古生物のリアルな3Dモデルを再現するため、開発にあたっては膨大な文献調査に加え、古生物学者や『ジュラシック・ワールド』製作スタッフの協力が不可欠でした。AR機能においては、大型の恐竜も自然に表示できるよう、「オートスケール機能」が採用されています。これは、スマートフォンのカメラが捉えた地面や平面までの距離を自動で計算し、画面内に生物が収まるようにグラフィックのサイズを調整する仕組みです。

評価

メタスコア集計サイトMetacriticでは、5件のレビューに基づくメタスコアは58点（100点満点中）、7件のユーザー評価に基づくユーザースコアは6.6点（10点満点中）となっています。イタリアのオンラインメディアMultiplayer.itのレビューでは、ダーツによるDNA採取というユニークな捕獲方法や、生物の管理システムが評価された一方で、ゲームの安定性に欠ける点や、課金プレイヤーが優遇されがちな点が指摘されています。

他プロジェクトとの関連

2020年 7月1日、GoogleはUniversal Brand Development、Amblin Entertainment、そしてLudiaと提携し、Google検索結果に特定の古生物をAR表示できる機能を追加したと発表しました。この機能では、ティラノサウルスやヴェロキラプトルなど10種類の生物が対象となり、鳴き声や足音の再現、指による拡大・回転といった操作が可能です。このAR機能に使用されている3Dモデリングやテクスチャリング、アニメーション技術は、本作『Jurassic World アライブ!』で培われたものが活用されています。表示方法はAndroidとiPhoneで一部異なります。

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