K.G.F: CHAPTER 1

映画『K.G.F: CHAPTER 1』の概要

『K.G.F: CHAPTER 1』（ケージーエフ：チャプター1）は、2018年に公開されたインドのカンナダ語の歴史アクション映画であり、監督はプラシャーント・ニールが担当しています。映画にはヤシュをはじめ、ラーマチャンドラ・ラージュ、シュリーニディ・シェッティなどの俳優が出演し、物語は極貧から成り上がったギャングの視点を通じて金鉱を支配する犯罪組織の内部抗争を中心に展開されます。この作品は『K.G.Fシリーズ』の第一弾となるもので、公開当初から高い評価を受け、興行収入でも大成功を収めることとなります。

ストーリーの背景

物語はジャーナリストが書いた『エル・ドラド』という書籍を端緒に始まります。この書籍はコーラーラ金鉱に君臨したギャングについて記述されていますが、インド政府によって発禁処分を受けてしまいます。2018年、テレビ局がこの書籍に注目し、レポーターのディーパ・ヘグデが取材を申し込みます。インタビューに応じたアナンド・インガラギは金鉱の歴史や、その支配者であるギャング「ロッキー」の物語を語ります。

物語は1951年に遡り、南マイソールで金鉱石が発見され、同時にロッキーが誕生します。金鉱石の発見をめぐり、政治家スーリヤワルダンが発見者たちを排除し、巨大な犯罪組織を築き上げます。ロッキーは母の教えを胸に、ボンベイに移り、徐々にその名を知られる存在になっていきます。40年代にはスーリヤワルダンが病に伏し、その権力を引き継ぐべく後継者争いが始まります。この頃、ロッキーはシェッティの組織で力を増し、最終的には内部抗争に巻き込まれていくのです。

映画制作と公開

『K.G.F: CHAPTER 1』の脚本は2015年に完成され、2017年から撮影が始まりました。この映画は8億ルピーという巨額の製作費がかけられ、撮影はインドの各地で行われました。完成した映画は2018年12月21日にカンナダ語版が、翌日からはその他の言語のバージョンも公開されました。興行収入は25億ルピーに達し、カンナダ語映画史上最高の興行成績を記録しました。また、映画は特殊効果賞やアクション監督賞を受賞し、批評家からも高く評価されました。

映画のテーマ

本作は「欲望」と「権力」の争奪を描いており、1970年代と80年代の冷戦時代が背景です。時代設定が人間の欲望と金の価値を浮き彫りにし、主人公ロッキーがどのようにして力を得ていくかが大きな軸となっています。プラシャーント・ニール監督は、通して描かれる「エル・ドラード」の神話をもとに、金という象徴を用い、人間のあらゆる欲望を描き出そうとしています。

評価と影響

『K.G.F: CHAPTER 1』は一般受けに成功し、特にアクションや映像美が評価されましたが、一部の脚本や編集への評価が分かれることもありました。それでも、映画は多くの人にとって忘れがたい作品となり、続編が期待されることとなります。興行的に大成功を収めたこの作品は、カンナダ語映画の地位を高め、多言語映画市場に進出するきっかけとなりました。シリーズの続編や、さらなるプロジェクトへとつながっていく流れを形作っています。

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