KEIRINグランプリ'90

KEIRINグランプリ'90

1990年12月29日、立川競輪場にてKEIRINグランプリ'90が開催されました。前年のKEIRINグランプリ'89が中止となったため、2年ぶりの開催となりました。この年の優勝賞金は2520万円でした。

出場選手

恩田繁雄（誘導員）

レース展開

この年のレースは、スタート前から異様な雰囲気に包まれていました。1度目の発走では、号砲が鳴ったにもかかわらず、選手全員がスタートラインから動こうとせず、いわゆる「出渋り」が発生し、スタートは不成立となりました。中野浩一選手は、この時の状況を「坂本選手が先頭に立てばスムーズに並びが決まったはずだが、皆が坂本選手の後ろの有利な位置を狙っていたため、誰もスタートしなかった」と述べています。

2度目の発走でも、中野選手と井上選手による九州ラインの2名が先行したものの、残りの7選手は牽制を続け、再びスタート不成立となりました。この状況に対し、中野選手は「ファンの皆様に対する責任もあるので、自分で前受けして、何とかしなければと思った」と当時の心境を語っています。

現在では、スタートから第一周回のホームストレッチラインまでのタイムを計測する「規定時間」が設けられており、この時間を超えると賞金が半額に減額されるペナルティが課せられます。そのため、現在ではこのようなスタート不成立は起こり得ません。

3度目の発走で、ようやくレースが正常にスタートしました。残り3周の時点での並びは、滝澤選手、鈴木選手、山口選手、三宅選手、中野選手、井上選手、俵選手、坂本選手、佐々木選手となりました。残り2周半で中野選手が先頭誘導員に並びかけると、後続の選手も一気にペースを上げ、残り2周のホームストレートで鈴木選手が捲り気味に先頭に立ちました。さらにバックストレートで俵選手が鈴木選手を交わし、その直後に井上選手が続きました。ラインが完全に崩れる展開となりました。

残り1周半で打鐘が鳴ると、坂本選手がペースを上げ、最終周のホームストレートで先頭に立ちました。その後ろには中野選手が続き、2センターでは俵選手が先頭を狙いましたが、中野選手がこれをブロック。最終的には、坂本選手がそのまま逃げ切り、優勝を飾りました。

競走結果

優勝：坂本勉


配当金額
(配当金額に関する詳細な記述は省略します)

エピソード

この年のKEIRINグランプリは、テレビ東京が地上波中継を行った影響で、12月29日に開催されました。これは、KEIRINグランプリが12月30日以外に開催された唯一の例です（2023年時点）。
大会5回目にして、初の「逃げ」による優勝となりました。これは、KEIRINグランプリ史上初の出来事です。
中野浩一選手がKEIRINグランプリに出場したのは、この年が最後となりました。

競走データ

大会：KEIRINグランプリ'90
開催日：1990年12月29日
開催場：立川競輪場
優勝者：坂本勉

脚注

(脚注に関する詳細な記述は省略します)

関連項目

KEIRINグランプリ

外部リンク

立川競輪WebサイトのKEIRINグランプリ優勝者一覧(立川競輪場で開催されたレースのみ、過去のKEIRINグランプリの動画が配信されています)
【KEIRIN GP_1990】異例の再発走連発…競輪史に残る大事件 - 日テレ 人力最速ch〜KEIRINグランプリへの道

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