KING OF LOVE "SOFTER AND SEXIER THAN VELVET"

『KING OF LOVE "SOFTER AND SEXIER THAN VELVET"』は、1991年のメジャーデビューを控えたORIGINAL LOVEが、1990年にマスコミ関係者向けに配布したプロモーション用CDです。一般には流通しなかった非売品であり、2曲が収録されています。

このCDが制作された1990年は、バンドにとって大きな変革期でした。オリジナルメンバーの小里誠と秋山幸広が脱退し、新たに木原龍太郎、井上富雄（サポート）、宮田繁男、森宣之が加入。田島貴男自身もピチカート・ファイヴでの活動を終え、ORIGINAL LOVEに専念することになります。バンドのメンバー構成が大きく変わる過渡期にレコーディングが行われました。

レコーディングには、ドラムに平ヶ倉良枝、オルガンに朝本浩文が参加。田島にとっては、自身のバンドで初めて、セッションミュージシャンとレコーディングを行った作品となりました。

収録曲は、「Blue Talk」と「Body Fresher」の2曲です。「Blue Talk」は、後のデビューシングル『DEEP FRENCH KISS』とメジャーデビューアルバム『LOVE! LOVE! & LOVE!』に、「Body Fresher」は『LOVE! LOVE! & LOVE!』に、それぞれ収録されています。なお、「Body Fresher」は1988年リリースのインディーズ盤『ORIGINAL LOVE』にも収録されていますが、本盤では歌詞とアレンジが変更され、さらに『LOVE! LOVE! & LOVE!』収録時には再度アレンジが変更されました。

このプロモーション盤に収録された2曲は、後にレコード会社主導で編集された『Wild Life –Cool Side of Original Love|Original_Love–』と『early complete』にも収録されました。ただし、エンディングのSEが一部カットされています。また、「Body Fresher」は2007年に『LOVE! LOVE! & LOVE!』の再発盤にボーナストラックとして収録されました。この際、オリジナルバージョンと区別するために“Pre-Debut CD Version”と表記されています。

このCDには、ジャケットや歌詞カードはなく、タイトルと曲目がプラケースに直接印刷されています。また、翌年のデビューを予告するメッセージカードが封入されており、当時の所属事務所とレコード会社の電話番号が記載されていました。

収録曲は以下の通りです。

1. Body Fresher (3:49)
2. Blue Talk (5:35)

クレジットには、「Please Wait Just a Little Till Next Summer, 1991」というメッセージが添えられています。

このプロモーション盤は、ORIGINAL LOVEのメジャーデビュー前の貴重な音源であると同時に、当時のバンドの状況を伝える資料としても重要です。後のアルバムに収録される楽曲の初期バージョンを聴くことができるという点で、ファンにとっては見逃せない作品と言えるでしょう。

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