LADY (Official髭男dismの曲)

LADY (Official髭男dismのEP)

「LADY」は、日本のバンドOfficial髭男dismによって制作され、2017年に発表された初の配信限定EPです。また、このEPの冒頭を飾る楽曲のタイトルでもあります。

概要

先行配信シングル「Tell Me Baby/ブラザーズ」から約3ヶ月、前作のEP「What's Going On?」からはおよそ1年ぶりのリリースとなりました。本EPには、先のシングルに収録された「Tell Me Baby」と「ブラザーズ」、表題曲である「LADY」、そして名古屋テレビの情報番組『デルサタ』のテーマソングとして書き下ろされた「Driver」の計4曲が収められています。

リリースに先行する形で、約1ヶ月前の9月8日には主要なサブスクリプションサービスでのストリーミング配信およびiTunesストアでの予約購入受付が開始されました。特にiTunesにおいては、EP全体を作品として購入したユーザーに対し、特典としてライブ映像が提供されました。この特典映像は「Official髭男dism one-man tour 2017 -summer-」から、渋谷CLUB QUATTRO公演のオープニング映像に加え、「犬かキャットかで死ぬまで喧嘩しよう!」「異端なスター」「始まりの朝」「Trailer」という4曲のライブパフォーマンスを収録したものです。

収録曲

本EPは全曲が配信限定でリリースされました。

1. LADY
2. Driver
3. Tell Me Baby
4. ブラザーズ

※「Tell Me Baby」と「ブラザーズ」は、Official髭男dismにとって初のデジタルシングルとして発表された楽曲です。

楽曲解説

各収録曲には以下のような特徴があります。

LADY

このEPのタイトルにもなっている楽曲で、Official髭男dismとしては初めて表題曲として打ち出したバラードナンバーです。サウンド面ではこれまでの楽曲に比べて音数を抑えた構成が採用されています。

楽曲の世界観を視覚的に表現するため、リリースに先行して9月29日にはミュージックビデオが公開されました。このMVはスケートリンクを舞台に撮影され、Official髭男dismとしては初めてメンバーの演奏シーンのみで構成された作品となっています。

歌詞についてボーカルの藤原聡は、大切な人へ向ける愛と敬意を込めた曲であり、大人の年齢でありながらもどこか幼い自身の恋愛模様をやや自虐的に捉えつつ、しかし同時に幸せを噛み締めている様子を描いたものだと述べています。また、インタビューでは、20代・30代での恋愛において避けがたい過去への意識に触れ、記憶を紙に例え、二人で新しい記憶を上書きしていくという表現に至った経緯や、実体験も踏まえつつ、登場する二人の大人のようで子供っぽい独占欲を描いた内容であることを語っています。

2020年5月31日に放送されたテレビ朝日系列の音楽番組『関ジャム完全燃SHOW』では、「クラシックのプロがスゴイと思うJ-POP特集」として、ピアニストの清塚信也が本楽曲を挙げ、その音楽性を高く評価しました。

Driver

名古屋テレビの情報番組『デルサタ』のために書き下ろされたテーマソングです。Official髭男dismが生活情報番組のテーマ曲を手掛けるのはこれが初めてのことでした。

ハードなギターサウンドが前面に出た、爽快感あふれるアッパーチューンです。ギタリストの小笹大輔は、楽曲の間奏部分におけるギターソロなどについて、アニメソングである和田光司の楽曲『Butter-Fly』をイメージして演奏したことを明かしています。

歌詞のテーマは「1日の始まり」であり、藤原自身の日常における「1日」を、彼が使用しているスマートフォンの視点から描いたユニークな内容となっています。歌詞の中には、目覚ましアラームの音、ナビゲーションによるルート案内、スマートフォンの「バッテリー」といった、現代の生活に密着した描写が含まれています。

なお、このEPに収録されている楽曲の中で、「Driver」は唯一ミュージックビデオが制作されていません。

Tell Me Baby / ブラザーズ

この2曲は、Official髭男dismが2017年4月に発表した、バンドにとって初のデジタルシングルとして両A面でリリースされた楽曲が再収録されたものです。

このEPは、彼らの音楽性の幅広さを示すとともに、その後の活動の礎を築く重要な作品となりました。

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