LAUSBUB (バンド)

LAUSBUB（らうすばぶ）

LAUSBUBは、北海道を拠点に活動する日本のニューウェイヴ/テクノポップバンド。ギター、シンセサイザー、エレクトロニクスなどを担当し、主に楽曲のトラック制作を手がける岩井莉子と、ボーカルとベースを担当する髙橋芽以の二人組ユニットである。2020年3月、当時札幌市内の同じ高校に通い、軽音楽部に所属していた二人が結成した。バンド名である『LAUSBUB』は、ドイツ語で「いたずらっ子」を意味する言葉に由来している。

メンバー

岩井 莉子（いわい りこ）
2003年6月4日生まれ。北海道歌志内市出身。バンドのサウンドクリエイターとして、ギター、シンセサイザー、DJ、エレクトロニクスを担当し、楽曲のトラック制作全般を担う。プロレスファンとしても知られ、プロレスラーの入場曲制作に将来的な意欲を示している。

髙橋 芽以（たかはし めい）
2003年8月17日生まれ。北海道札幌市出身。ボーカルとベースを担当し、バンドの歌声を担う。日本のロックバンド、ゆらゆら帝国のフロントマンである坂本慎太郎を敬愛する。

作詞およびジャケットデザインは、二人で共同して行っている。

来歴

二人は高校の軽音楽部で活動していたが、新型コロナウイルス感染症の影響で部活動が困難になったことを受け、自宅でも制作しやすいテクノ音楽を主体とした新たな活動としてLAUSBUBを結成した。当時、二人が同時期にテクノサウンドに惹かれていたことも契機となった。

結成年の2020年4月には早くも初のシングル『Get Stir Crazy』を発表。続く7月には2枚目のシングル『The Catcher in the Die』をリリースした。同年10月、北海道高等学校軽音楽連盟主催の全道高校軽音楽新人大会石狩地区予選に、新曲「Telefon」で出場し優秀賞を獲得。12月には本大会に進出し、オリジナル部門で奨励賞（ベスト4相当）を受賞した。この大会でのパフォーマンス映像がYouTubeに公開されたのに合わせ、3枚目のシングルとして「Telefon」も発表された。

翌2021年1月、「Telefon」がSNSを中心に急速に拡散され、SoundCloudとEggsの両プラットフォームで週間チャート1位を獲得するなど、大きな注目を集める。この反響を受け、TOKYO FMのラジオ番組『SCHOOL OF LOCK!』のコーナー「サカナLOCKS!」にリモート出演し、サカナクションの山口一郎とのインタビューが実現した。以降、各地の音楽イベントやフェスティバルにも出演機会を増やしていく。

2022年6月には4枚目のシングル『Solaris』、10月には5枚目のシングル『Wind City』をリリース。そして11月には初のフィジカル作品となる1st EP『M.I.D. The First Annual Report of LAUSBUB』を発表した。このEPのリリースを記念し、同年11月から翌2023年1月にかけて、大阪、北海道、東京の3都市を巡る初のライブツアー「M.I.D.」を開催した。また、同年には細野晴臣のラジオ番組『Daisy Holiday!』にも2度出演するなど、著名なアーティストからの評価も得た。

2023年には、札幌PARCOのキャンペーンメインビジュアルに起用され、イメージソングとして『Michi-tono-Sogu』を書き下ろした。また、7月にはAIR-G’（FM北海道）で初のレギュラーラジオ番組『Far East Disco』の放送を開始。夏には「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2023 in EZO」など、大型音楽フェスティバルへの出演も果たした。11月には札幌国際芸術祭 2024のテーマソングとして『Dancer in the Snow』を発表。1st EPのアナログ盤も「レコードの日」アイテムとしてリリースされた。年末から年始にかけては、ゲストを迎え入れたツアー「“砕氷” -PSYHJO-」を4都市で開催した。

2024年3月には、次世代アーティストを紹介するNHKの番組「ニュージェネ！」に出演し、ブレイクのきっかけとなった「Telefon」をテレビで初披露。そして7月、待望の1stアルバム『ROMP』をリリース。これに合わせて、最新テクノロジー「4DNeRF」を用いたミュージックビデオ『I SYNC』も公開された。アルバムリリース記念ツアー「ROMP」は東京と札幌で行われ、成功を収めた。

音楽性

LAUSBUBの音楽性は、テクノやニューウェイヴを基盤としている。特にYouTubeで目にしたYMOの映像がテクノに興味を持つきっかけとなったという。結成当初はドイツのノイエ・ドイチェ・ヴェレやダンスミュージックからの影響が色濃かった。

しかし、1stアルバム『ROMP』以降は、ニューウェイヴ的な要素がやや後退し、エクスペリメンタルや現代の電子音楽からの影響も感じられる、より多様で奥行きのあるサウンドへと変化している。

楽曲制作は、当初iPadとGarageBandで行っていたが、現在はMacBook ProをメインにDAWソフトウェアのAbleton Liveを使用している。KORG MS-20 mini、KORG minilogue xd、BEHRINGER TD-3といったアナログシンセサイザーも積極的に導入しており、ライブパフォーマンスでもこれらを活用することが多い。オーディオインターフェイスにはSTEINBERG UR22Cを用いている。

主に岩井がトラック制作を担当するが、髙橋と共同で進める場合もある。作詞とジャケットデザインは二人の共作である。

北海道から生まれた独自の音楽スタイルは、多くのメディアやイベントで注目を集め、その活動の幅を広げている。

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