LHTEC T800

LHTEC T800エンジンの概要

LHTEC T800は、ロールス・ロイス・ホールディングスとハネウェルの合弁企業であるLHTECによって開発されたターボシャフトエンジンです。このエンジンは主に回転翼機向けに設計されており、民間用モデルはCTS800と呼ばれています。

開発の背景

当初、T800エンジンはアメリカ陸軍が計画していた偵察ヘリ、RAH-66 コマンチ向けにT800-LHT-802として開発されました。しかし、この計画が中止されたため、T800エンジンは別の航空機に搭載されることとなりました。これにより、エンジンは多様な機種での採用が進み、民間・軍用問わず幅広い用途で活躍しています。

主な搭載機

T800エンジンはさまざまな航空機に搭載されています。以下は、その一部のリストです：

• - CTS800-4A: アグスタ A129 インターナショナル、TAI/アグスタウェストランド T129に採用（出力: 1,361 shp / 1,015 kW）
• - CTS800-4AT: TAI T-625（特定の出力データなし）
• - CTS800-4N: アグスタウェストランド スーパーリンクス 300、AW159 リンクス・ワイルドキャットに搭載（出力: 1,327 shp / 990 kW）
• - CTS800-4K: 新明和 US-2（出力: 1,362 shp / 1,016 kW、境界層制御用途の圧縮機駆動）
• - CTP800-4T: エアーズ LM200 ロードマスター（出力: 2,700 shp / 2,000 kW）
• - T800-LHT-801: シコルスキー X2（出力: 1,000 shp - 1,340 shp）
• - T800-LHT-802: RAH-66 コマンチ（出力: 1,563 shp / 1,166 kW）

エンジンの仕様

LHTEC T800エンジンには、以下のような一般的な特性があります：

• - 型式: ターボシャフト
• - 全長: 33.9インチ (0.86 m)
• - 直径: 22.1インチ (0.56 m)
• - 乾燥重量: 375ポンド (170 kg)

構成要素

エンジンは以下の構成要素から成り立っています：

• - 圧縮機: 2段遠心圧縮機
• - タービン: 2段コンプレッサータービン及び2段パワータービン

性能

T800エンジンは、出力が1,362 shp (1,016 kW)、全圧縮比が14に設計されています。また、燃料効率は約0.459、出力重量比は3.63:1と高い性能を誇ります。

結論

LHTEC T800は、その優れた性能と多用途性により、さまざまな航空機に採用されている重要なエンジンです。今後も先進的な機体開発において、ますます重要な役割を果たすことでしょう。

参考リンク

• - Honeywell CTS800 ページ
• - Rolls-Royce CTS800 ページ

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