LIBRA (鹿取洋子のアルバム)

アルバム『LIBRA』について

『LIBRA』（リブラ）は、1980年12月にリリースされた鹿取洋子の唯一のスタジオ・アルバムで、ポリドール・レコードから発表されました。このアルバムは、鹿取洋子が異色のアイドルとして人気を得る中で生まれたもので、彼女のファーストアルバムでもあります。2017年には、オリジナルマスターテープからリマスタリングされた新たな音源が追加され、オリジナルジャケットを再現した形で再発されました。

鹿取洋子の魅力

鹿取洋子は、洗練された容姿とモデルのようなスタイルを持ち、都会的なセンスで多くのファンを魅了しました。彼女が登場した1980年は、松田聖子、岩崎良美、河合奈保子など、多くのアイドルが登場した時期でもありました。そんな中でリリースされた『LIBRA』は、彼女を象徴する重要な作品となっています。

アルバムの収録曲

アルバムには全10曲が収められており、いくつかのトラックは特に彼女の人気を支えました。冒頭の「気になるあいつ」は、鹿取の魅力を引き立てる軽快なナンバーで、リズム感のあるビートが印象的です。続く「ハートエイク・トゥナイト」や「癪な夜には」も、彼女の柔らかいボーカルが光る楽曲です。

代表曲「オリエンタル・スピリット」は、深い歌詞とメロディが特徴で、彼女が持つエキゾチックな魅力を存分に引き出しています。また、デビュー曲「ゴーイン・バック・トゥ・チャイナ」は、広く知られるシングルであり、スマッシュヒットを記録しました。これらの楽曲は、鹿取洋子がレトロな魅力を持つアイドルとして評価される一因となっています。

ボーナストラック

また、再発版にはボーナストラックも含まれており、「チャンストゥナイト」や「グッドナイト・ドール」といった楽曲がファンを楽しませます。これらは彼女の音楽スタイルの多様性を示し、リスナーに新たな発見をもたらします。

レコーディングメンバー

このアルバムには、多彩なミュージシャンが参加しており、各トラックにおいて独自のアプローチが施されています。たとえば、「気になるあいつ」では、島村英二がドラムを担当し、長岡道夫がエレクトリックベースを演奏しています。それぞれが技術を駆使し、鹿取のボーカルを引き立てる役割を果たしています。

発売の背景

1980年代の日本の音楽シーンでは、アイドルの存在が特に目立っており、音楽のスタイルやファッション、大衆文化全般に影響を与えていました。鹿取洋子も、その一員として多くの人々の心を掴むことに成功しました。『LIBRA』は、彼女の音楽キャリアの出発点となる重要な作品であると同時に、80年代のアイドル音楽の一端を担うアルバムともいえるでしょう。日本有線大賞新人賞にノミネートされるという快挙を成し遂げたことも、彼女の影響力を物語っています。

このように、『LIBRA』は、鹿取洋子の魅力が詰まった作品であり、今なお多くのファンに親しまれ続けています。再発版のリリースも、彼女の音楽に対する関心を再燃させる良い機会となりました。

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