LINDBERG XII

LINDBERG XII：シンプルながらも深みのあるサウンドが魅力の1枚

1999年12月16日、テイチクのインペリアルレコードより、LINDBERGの12枚目のオリジナルアルバム『LINDBERG XII』がリリースされました。2枚のベストアルバム発表後、約1年9か月ぶりのオリジナル作品で、これまでの月光恵亮氏によるプロデュースから脱却し、バンド自身によるセルフプロデュースという新たな試みがなされた点も大きな特徴です。編曲は前野知常氏と共同で行われています。

先行シングルとして発表された「願いがかなうように」は、TBS系番組『ワンダフル』内のアニメ『イッパツ危機娘』のテーマソング、そしてダリヤ『サロンドプロ エッセンスカラー』のCMソングとして使用され、幅広い層にLINDBERGの音楽を届ける役割を果たしました。

アルバムジャケットは、タイトル『XII』（12）に因んで、星の数が12個にデザインされたテントウムシが描かれており、可愛らしさとアルバムのテーマを象徴する印象的な仕上がりとなっています。

音楽評論誌『CDジャーナル』は、本作について「渡瀬マキの伸びやかで力強いボーカル、そしてバンド全体の演奏の安定感には、キャリアを重ねた貫禄すら感じられる。まさに“Simple is Best”という言葉がぴったりくる作品だ」と高く評価しています。

全11曲からなるアルバムは、シンプルながらも奥深い楽曲群で構成されており、LINDBERGの音楽性の幅広さを改めて感じさせる内容となっています。アップテンポなナンバーから、しっとりとしたバラードまで、多彩な楽曲が収録されており、それぞれの楽曲の世界観に浸れる作品と言えるでしょう。

例えば「願いがかなうように」のような、力強くも優しいメロディーの楽曲は、リスナーの心に寄り添うような温かさを感じさせますし、「青い時計」のような静謐で美しいバラードは、聴く者の心に深い感動を与えます。また、「自転車に初めて乗れた日」のような、ノスタルジックな雰囲気漂う楽曲も収録されており、年齢や性別を超えて多くの人々の共感を呼び起こすでしょう。

『LINDBERG XII』は、LINDBERGのキャリアにおいて重要な転換期を象徴する作品であり、セルフプロデュースという新たな挑戦を通じて、バンドの成熟した音楽性を示した、彼らの代表作の一つと言えるでしょう。シンプルで洗練されたサウンド、そして力強くも繊細なボーカルは、長年彼らの音楽を愛してきたリスナーはもちろん、初めてLINDBERGの音楽に触れる人々にも、きっと深い感動を与えることでしょう。

アルバムの楽曲リストは以下の通りです。

1. 花
2. 君は知らない
3. Anyway you want
4. 願いがかなうように
5. 自転車に初めて乗れた日
6. アタシは磨けば光るダイヤモンドなのに
7. Brand new day
8. いちばん大事なもの
9. 東京ライフ
10. この街で
11. 青い時計

これらの楽曲を通して、LINDBERGの音楽世界を存分にお楽しみください。

もう一度検索