LOVEシーズン

映画『LOVEシーズン』

1980年にアメリカ合衆国で製作された映画『LOVEシーズン』（原題: A Change of Seasons）は、長年連れ添った夫婦の倦怠期が引き起こす、一線を越えたラブ・コメディです。日本ではビデオ発売時に『シャーリー・マクレーン ダイヤモンドダストの朝』という別題が付けられました。

概要

本作は、マンネリ化した結婚生活を送る夫婦と、彼らの不倫相手たちが織りなす人間模様を描きます。主演にアンソニー・ホプキンスとシャーリー・マクレーン、そしてボー・デレクという当時の人気スターが顔を揃えました。物語は、夫婦それぞれの不貞が発覚した後、全員が同じ場所で休暇を過ごすという極端な状況設定の中で展開します。

当時としては衝撃的なテーマだった年の差不倫なども含まれていたことから、批評家からの評価は厳しく、本国アメリカでの興行成績も振るいませんでした。その低い評価を象徴するかのように、本作は第1回ゴールデンラズベリー賞において、最悪俳優賞、最悪脚本賞、最悪オリジナル歌曲賞の3部門にノミネートされています。

あらすじ

物語は、大学教授のアダム・エヴァンズ（アンソニー・ホプキンス）が、自身の教え子である若いリンジー・ラトレッジ（ボー・デレク）と不倫している事実を、妻のキャリン・エヴァンズ（シャーリー・マクレーン）が知ったことから動き出します。夫の裏切りに傷つき、復讐心を抱いたキャリンは、対抗するようにキャンパスで働く大工のピート・ラシャペル（マイケル・ブランドン）と関係を持ちます。ピートは哲学的な雰囲気をまとう、アダムとは異なるタイプの男性でした。

妻の行動を知ったアダムは激しく怒りますが、キャリンはアダム自身も同じことをしていると指摘し、自分にも同様の権利があると主張。夫婦間の溝は深まる一方です。

やがて、アダムとキャリン、そして彼らの不倫相手であるリンジーとピートの4人は、バーモント州のスキーハウスで予期せぬ共同生活を送ることになります。彼らは表面上はリベラルな関係を保とうとしますが、狭い空間での時間は、隠しきれない不安や傷ついた感情、嫉妬心などを剥き出しにさせます。複雑な四角関係の中で、状況は混乱の一途をたどります。

そんな中、キャリンとアダムの娘、ケイシー・エヴァンズ（メアリー・ベス・ハート）がスキーハウスを訪れます。両親の常軌を逸した状況に困惑したケイシーは、彼らを諭し、関係を修復しようと試みますが、既にこじれてしまった事態は容易には収まりません。本作は、極限状態に置かれた登場人物たちが、それぞれの感情と向き合い、図らずも自己を見つめ直す姿を、ブラックユーモアを交えながら描いています。

キャスト

• - キャリン・エヴァンズ - シャーリー・マクレーン
• - アダム・エヴァンズ - アンソニー・ホプキンス
• - リンジー・ラトレッジ - ボー・デレク
• - ピート・ラシャペル - マイケル・ブランドン
• - ケイシー・エヴァンズ - メアリー・ベス・ハート
• - スティーヴン・ラトレッジ - エドワード・ウィンター （リンジーの父親）
• - ポール・ディ・リシ - ポール・レジナ （ケイシーの恋人）

関連情報

• - 関連映画: 『メランコリー』

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