Library.nu

Library.nuの歴史と閉鎖

Library.nuは、2004年から2012年にかけて、電子書籍のリンクを集めた人気のサイトとして知られていました。最初はebooksclub.orgとして立ち上がり、その後2007年からはGigapediaという名前に変更されました。多くのユーザーに利用されていたこのサイトは、特に電子書籍の需要が高まる中で注目を集めました。

著作権侵害の問題

しかし、Library.nuには著作権侵害の疑いがかけられました。2012年2月15日、裁判所の命令によってサイトは閉鎖されることとなります。この時、同サイトには約40万点もの電子書籍がホスティングされており、その規模は印象的でしたが、法的な問題が影を落としていました。

運営者とその背景

イギリスの『サンデー・タイムズ』による報道では、Library.nuはアイルランド国籍の運営者によって運営されていたとされています。彼らはキエフのサーバーを通じてサービスを提供していたと考えられており、その正体は謎に包まれていました。運営者の所在を追う調査は続けられ、複雑な国際的な要素が絡んでいることがわかりました。

差止命令と法的措置

Library.nuは、17の出版社からの法的措置の対象となり、ミュンヘンの裁判所から差止命令が下されました。この問題の中心には、iFile.itというファイルホスティングサービスがあり、そこにホスティングされていたファイルが問題視されました。興味深いことに、iFile.itの代表者はLibrary.nuとの関係を否定しましたが、出版社側が雇った知的財産保護機関の代表は、Library.nuにPayPalで寄付をしていたその名がiFile.itの所有者のリストに載っていたことを指摘しました。

その後、TorrentFreakは、出版社の法務チームが推定した収益はあまりにも高額で信憑性に欠けると報じています。iFile.itの所有者も同様の見解を持ち、彼らの収益はせいぜいサーバーの維持費程度であると述べていました。

終焉とその後

最終的に、Library.nuのURLは2012年2月20日に.nuドメインで抹消されました。その後、施行された裁判からわずか数日後の2012年2月24日まで、Library.nuはGoogle ブックスにリダイレクトされていました。これにより、サイトの利用者は、運営が閉鎖されても書籍へのアクセスが一時的に提供されていたことがわかります。

その後の影響

Library.nuの閉鎖は、著作権と電子書籍のアクセスに関する議論を呼び起こしました。この出来事は、オープンアクセス運動や他の類似のプラットフォームに影響を与え、デジタルコンテンツの利用に対する考え方が変わるきっかけとなりました。同様のサイトも続々と登場し、合法的なコンテンツへのアクセスを求める声が大きくなっています。

関連項目

• - Anna's Archive
• - オープンアクセス
• - シリアルズ・クライシス
• - MEGAUPLOAD
• - Library Genesis

Library.nuは、デジタルコンテンツの配信とその法的問題についての重要なケーススタディとなり、今後もその影響が語り継がれることでしょう。

もう一度検索