Google ブックス

Google ブックスについて

Google ブックスは、Googleが運営する書籍の全文検索サービスであり、インターネット上で利用できる最も大規模なプラットフォームの一つです。このサービスは、書籍内の全文を対象に検索を行うことができ、検索結果には著作権が切れている書籍の全ページが無料で表示される場合があります。また、著作権が存在する書籍の場合は、一部のページがプレビューとして提供され、購入リンクが関連付けられています。

歴史

Google ブックスの起源は2003年にさかのぼり、当初は「Google Print」というプロジェクト名で開始されました。2004年にはフランクフルト・ブックフェアで本格運用が発表され、その後「Google Book Search」と改名され、更に「Google Books」へと変更されました。この改名は、出版業界からの反発を受けたものと考えられています。

2012年には「Google Play Books」が導入され、モバイルデバイス向けの電子書籍サービスが提供されました。このサービスにより、ユーザーはGoogle Playストアから電子書籍を購入し、専用アプリを通じて閲覧できるようになりました。

著作権侵害訴訟

Googleは、多数の図書館から書籍を無断でスキャンし、そのデジタルデータを公開していたことから、著作権侵害で訴えられました。全米作家協会や全米出版社協会などの団体が、Googleのスキャン活動を不当として集団訴訟を提起しました。和解案が提出されるも不備が指摘され、最終的には連邦地裁がGoogleの行為は著作権法のフェアユースに該当すると認め、Googleが勝訴する結果となりました。

技術

Google ブックスは、高度なスキャン技術を使用して紙媒体の書籍からデータをデジタル化します。このスキャン装置は、迅速かつ大量にページを読み取ることが可能ですが、その詳細な運用体制や設備は公表されていません。特に日本語のスキャン精度には課題が残っているものの、英語の書籍に対しては高い精度が維持されています。

提携図書館

Googleブックスは、世界中の多くの図書館と提携しており、それぞれの図書館から提供される蔵書をデジタル化しています。日本の慶應義塾大学やアメリカのハーバード大学、スタンフォード大学など多様な機関と連携を図っており、著作権が保護されていない書籍のデジタル化が進められています。これにより、数百万冊に及ぶ書籍がオンラインでアクセス可能となっています。

Google ブックスは、単なる書籍の検索プラットフォームに留まらず、デジタル図書館としての機能も果たしつつ、書籍業界における新たなビジネスモデルを切り拓いています。その取組みは、今後も多くの研究者や読者に恩恵をもたらすことが期待されています。

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