LibreOffice Calc

LibreOffice Calcとは

LibreOffice Calcは、オープンソースのオフィススイート「LibreOffice」に含まれる表計算ソフトウェアです。The Document Foundationによって開発されており、無料で利用できます。標準ファイル形式としてODF（Open Document Format）を採用しているのが特徴です。

主な機能と特徴

ファイル形式の互換性

LibreOffice Calcは、ODF形式のファイルを標準としていますが、Microsoft Excelで利用されているOOXML形式のファイルの読み書きにも対応しています。これにより、Excelユーザーとのファイル共有もスムーズに行えます。

PDFエクスポート

作成した表計算シートをPDF形式でエクスポートできます。レポート作成や資料共有に便利です。

SVGインポート

SVG（Scalable Vector Graphics）形式のファイルをインポートできます。グラフや図形を柔軟に活用できます。

高度な関数

LibreOffice Calcは、表計算に必要な基本的な関数に加え、`SWITCH`、`TEXTJOIN`、`IFS`、`CONCAT`、`MAXIFS`、`MINIFS`といった高度な関数も利用可能です。これらの関数を使うことで、文字列操作、条件分岐、複数条件での最大値・最小値抽出といった複雑な処理を簡単に行えます。

スタイルと書式設定

LibreOffice Writerと同様に、Calcでも多様なスタイルと書式設定を利用できます。これにより、見やすく美しい表計算シートを作成できます。

数式エディタとの連携

LibreOffice Mathと連携することで、積分記号などの複雑な数式をテキストベースで簡単に入力できます。数式を数式エディタで作成し、分解した上でCalcのセルを参照して結合、そのテキストをMathに入力することで、計算根拠を明示しやすくなります。

オブジェクトの埋め込み

LibreOffice Drawで作成したファイルをオブジェクトとしてCalcに埋め込むことができます。これにより、図表と表を組み合わせたドキュメントを作成できます。埋め込みオブジェクトはミリ単位での修正が可能なため、レイアウトを細かく調整できます。

CSVエクスポート時の文字コード指定

CSV形式でデータをエクスポートする際に、文字コードを指定できます。これにより、異なる環境での文字化けを防ぐことができます。

マクロ機能

簡単なマクロであれば、ExcelからCalcにそのまま移植できます。これにより、既存のExcelマクロ資産を有効活用できます。

テキスト編集関連の利点

セル内改行

Calcでセル内改行を行ったテキストをテキストエディタに貼り付けた際、ダブルクォーテーションで囲まれる問題がありません。これにより、Calcで整形したテキストがテキストエディタにも適切に反映されます。

テキストのみ貼り付け

`Ctrl+Shift+V`のショートカットキーで、形式を選択してテキストのみを貼り付けることができます。これにより、書式設定が崩れることなくテキストを貼り付けることができます。

文字列操作の容易さ

`TEXTJOIN`関数や上記ショートカットキーの存在により、文字列操作が非常に簡単です。

欠点

Excelとの互換性

Excelで設定した書式が、Calcで開くと微妙に崩れることがあります。これは、完全に互換性があるわけではないため、ある程度は許容する必要があります。

マクロの制約

マクロは、拡張子をODSで保存しないと作動しません。マクロを使用する際は、保存形式に注意が必要です。

参考資料

[LibreOffice]]日本語ドキュメンテーションWiki（日本語）: [https://wiki.documentfoundation.org/JA/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8

関連項目

オフィススイートの比較
Microsoft Excel (Microsoft Office)
Numbers (iWork)
Calligra Sheets (Calligra Suite)
Gnumeric

外部リンク

* [LibreOffice]] Calc 公式ウェブサイト: [https://www.libreoffice.org/discover/calc/

もう一度検索