The Document Foundation
The Document Foundation（TDF、ドキュメント財団）は、オープンソースソフトウェアの開発を推進する非営利団体です。略称としてTDFが用いられています。
TDFは、OpenOffice.orgコミュニティのメンバーが中心となり、LibreOfficeというオフィススイートのフォーク（派生版）を開発するために設立されました。この背景には、当時OpenOffice.orgプロジェクトのスポンサーであったサン・マイクロシステムズがオラクルに買収され、プロジェクトの継続が危ぶまれたことがあります。OpenSolarisと同様に、OpenOffice.orgプロジェクトも中止される可能性があったため、コミュニティは独立したフォークの開発を決断しました。
TDFは設立当初から以下の4つの理念を掲げています。
1. 情報格差の解消: 全ての人が無料でオフィススイートを利用できるようにすることで、パソコンを使える人と使えない人の間に存在する情報格差をなくすことを目指しています。
2. 多言語対応: 全ての人が母国語でオフィススイートを使用できるようにすることで、母国語の普及と保護を支援します。
3. オープン標準の推進: ベンダーロックインを避け、オープンな規格（オープンフォーマット）を支持します。
4. 実力主義に基づく開発: 実力主義的かつ開かれたソフトウェア開発のあり方を是とします。
TDFは、開発において著作権の譲渡を求めず、特定の企業に依存しないという方針を明確にしています。これは、OpenOffice.orgが開発者の著作権をサンまたはオラクルに帰属させていたこととは対照的です。
また、ソフトウェアのライセンスに関しては、営利目的での利用を容易にしつつ、コピーレフト（ソフトウェアを自由に利用・改変・再配布できる権利）であることを重視しています。これにより、プロジェクトへの建設的な参加を促進することが最善であると考えています。
設立
TDFは2010年9月28日に運営委員会によって設立が発表されました。ノベル、レッドハット、カノニカル、Googleなどの企業からも支持を受けました。同時に、OpenOffice 3.3をベースとしたフォークがLibreOfficeとして公開されました。
オラクルに対しては、TDFへの参加とOpenOffice.orgブランドの寄贈を求めました。しかし、オラクルはOpenOffice.orgコミュニティ協議会において、利害が衝突するとしてTDFメンバーの協議会からの脱退を要求しました。
プロジェクト発表当時、TDFはまだ法人格を持っていなかったため、運営委員会はドイツで正式な財団として設立する方針を決定しました。2011年2月16日には、設立に必要な5万ユーロの資金を集めるための募金が開始され、わずか8日で目標額を達成しました。
その後、理事会や各種委員会のメンバーを選出し、組織としての体制を整えました。2012年2月には、ドイツ・ベルリン州で正式に財団として設立されました。
TDFは設立以来、多くのイベントに参加し、LibreOfficeに関する会議「LibreOffice Conference」を毎年主催しています。
Document Liberationプロジェクト
TDFは、「Document Liberation」というプロジェクトを立ち上げ、仕様が非公開の文書フォーマットを解析し、オープンなフォーマット（OpenDocument）に変換することを目指しています。
LibreOffice: TDFが開発するオープンソースのオフィススイート。
OpenDocument: オープンな文書フォーマットの標準。
Official Web site（英語）
The Document Foundation Wiki
The Document Foundation - Facebook（英語）
The Document Foundation - X（旧Twitter）（英語）
設立の背景
TDFは、OpenOffice.orgコミュニティのメンバーが中心となり、LibreOfficeというオフィススイートのフォーク（派生版）を開発するために設立されました。この背景には、当時OpenOffice.orgプロジェクトのスポンサーであったサン・マイクロシステムズがオラクルに買収され、プロジェクトの継続が危ぶまれたことがあります。OpenSolarisと同様に、OpenOffice.orgプロジェクトも中止される可能性があったため、コミュニティは独立したフォークの開発を決断しました。
理念
TDFは設立当初から以下の4つの理念を掲げています。
1. 情報格差の解消: 全ての人が無料でオフィススイートを利用できるようにすることで、パソコンを使える人と使えない人の間に存在する情報格差をなくすことを目指しています。
2. 多言語対応: 全ての人が母国語でオフィススイートを使用できるようにすることで、母国語の普及と保護を支援します。
3. オープン標準の推進: ベンダーロックインを避け、オープンな規格（オープンフォーマット）を支持します。
4. 実力主義に基づく開発: 実力主義的かつ開かれたソフトウェア開発のあり方を是とします。
TDFは、開発において著作権の譲渡を求めず、特定の企業に依存しないという方針を明確にしています。これは、OpenOffice.orgが開発者の著作権をサンまたはオラクルに帰属させていたこととは対照的です。
また、ソフトウェアのライセンスに関しては、営利目的での利用を容易にしつつ、コピーレフト（ソフトウェアを自由に利用・改変・再配布できる権利）であることを重視しています。これにより、プロジェクトへの建設的な参加を促進することが最善であると考えています。
歴史
設立
TDFは2010年9月28日に運営委員会によって設立が発表されました。ノベル、レッドハット、カノニカル、Googleなどの企業からも支持を受けました。同時に、OpenOffice 3.3をベースとしたフォークがLibreOfficeとして公開されました。
オラクルに対しては、TDFへの参加とOpenOffice.orgブランドの寄贈を求めました。しかし、オラクルはOpenOffice.orgコミュニティ協議会において、利害が衝突するとしてTDFメンバーの協議会からの脱退を要求しました。
プロジェクト発表当時、TDFはまだ法人格を持っていなかったため、運営委員会はドイツで正式な財団として設立する方針を決定しました。2011年2月16日には、設立に必要な5万ユーロの資金を集めるための募金が開始され、わずか8日で目標額を達成しました。
その後、理事会や各種委員会のメンバーを選出し、組織としての体制を整えました。2012年2月には、ドイツ・ベルリン州で正式に財団として設立されました。
活動
TDFは設立以来、多くのイベントに参加し、LibreOfficeに関する会議「LibreOffice Conference」を毎年主催しています。
Document Liberationプロジェクト
TDFは、「Document Liberation」というプロジェクトを立ち上げ、仕様が非公開の文書フォーマットを解析し、オープンなフォーマット（OpenDocument）に変換することを目指しています。
関連情報
LibreOffice: TDFが開発するオープンソースのオフィススイート。
OpenDocument: オープンな文書フォーマットの標準。
外部リンク
Official Web site（英語）
The Document Foundation Wiki
The Document Foundation - Facebook（英語）
The Document Foundation - X（旧Twitter）（英語）
もう一度検索
【記事の利用について】
タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。
【リンクついて】
リンクフリーです。