Lily (音声合成ソフトウェア)

Lily（リリィ）とは

Lily（リリィ）は、インターネット社から発売されている音楽制作用のボーカル音源、およびその製品に用いられているキャラクターの名前です。音楽グループm.o.v.eのボーカルであるyuriさんの声を元に作られた歌声ライブラリが収録されており、パソコン上でメロディと歌詞を入力することで、yuriさんの声に似た歌声を合成できます。

製品概要

Lilyは、ヤマハが開発した歌声合成技術「VOCALOID」に対応したボーカル音源です。VOCALOID2エンジン対応版が2010年8月25日に、VOCALOID3エンジン対応版が2012年4月19日に発売されました。

推奨テンポ: 90BPM〜180BPM
推奨音域:
VOCALOID2版: D2〜D4
VOCALOID3版: D2〜G4

パッケージには、製品名と同じ「Lily」という名前の女性キャラクターのイラストが使用されています。このキャラクターは、m.o.v.eが2009年8月19日に発売したアニメソングカバーアルバム『anim.o.v.e 01』の企画で誕生しました。アルバムのジャケットに描かれたLilyの声優をyuriさんが担当するという設定です。キャラクターデザインは、初音ミクなどのキャラクターデザインを手がけたKEIさんが担当しました。

製品開発の背景

Lilyは、元々VOCALOID製品とは関係なく作られたキャラクターでしたが、『anim.o.v.e 01』の制作時にKEIさんとm.o.v.eのメンバーであるmotsuさんがVOCALOIDを使用していたことがきっかけで、yuriさんの声をサンプリングしたVOCALOIDの企画が生まれました。この製品の発売は、m.o.v.eの宣伝効果も期待されました。

VOCALOID2版では、歌声ライブラリはエイベックスとヤマハが開発し、販売とユーザーサポートはインターネット社が担当しました。このため、インターネット社が以前に発売したがくっぽいどやMegpoidとは異なり、人間らしさよりも合成音声的な声を追求したライブラリとなっています。一方、VOCALOID3版では、インターネット社が開発を担当し、VOCALOID2版の合成音声的な声に加え、新しく録音した歌声を基に、より人間らしいyuriさんの声の再現を目指したライブラリも収録されています。

キャラクターの二次創作

Lilyのキャラクターについては、「キャラクター使用に関するガイドライン」に基づき、二次創作作品の公開・配布が許可されています。また、クリプトン・フューチャー・メディアが運営する投稿サイト「ピアプロ」への投稿も可能です。

関連商品

m.o.v.e関連

anim.o.v.e 01 (2009年8月19日発売): Lilyが初めて登場したm.o.v.eのアニメソングカバーアルバム。
anim.o.v.e 02 (2010年8月25日発売): VOCALOIDのLilyと同時発売。m.o.v.eによるカバーに加え、Lilyをボーカルに用いたカバーも収録。Lilyの体験版や読み切りコミックが同梱。
anim.o.v.e 03 (2011年9月7日発売): Lilyによる歌は収録されていないが、ジャケットにLilyのイラストが使用されている。

その他の主な音楽CD

Lilyが使用されている楽曲を収録したCDが、KarenTレーベルから音楽配信サイトで販売されています。

書籍

「悪ノ娘」ノベルシリーズ: Lilyをモデルにしたキャラクター「リリアンヌ=ムーシェ」が登場。
桜ノ雨: Lilyをモデルにしたキャラクター「友梨」が登場。
悪ノ大罪 ヴェノマニア公の狂気: Lilyをモデルにしたキャラクター「リリエン＝ターナ」が登場。
メグメグ☆シンガーソングファイター: Lilyをモデルにしたキャラクターが登場。
ミスルトウ: Lilyをモデルにしたキャラクター「リリィ」が登場。

フィギュア

ねんどろいど Lily: デフォルメフィギュア。

関連項目

yuri
m.o.v.e

外部リンク

Lily（リリィ）｜株式会社インターネット
* VOCALOID3 Lily｜株式会社インターネット

Lilyは、単なるボーカル音源にとどまらず、多様なメディアで展開されている人気キャラクターです。その魅力的なキャラクターと歌声は、多くのクリエイターやファンを惹きつけています。

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