M578軽回収車

M578軽回収車：戦場での迅速な車両回収を支えた装甲車

M578軽回収車は、冷戦時代にアメリカ合衆国で開発された装甲回収車です。M107/M110自走砲と同一の車体を活用し、機械化歩兵および砲兵部隊に配備され、戦場で行動不能となった軽車両の回収を主な任務としていました。

特徴

M578軽回収車の最大の特徴は、360度旋回可能な運転台に装備されたクレーンです。このクレーンに取り付けられたウィンチは、最大13.6トンの巻き上げ能力を発揮します。加えて、運転台の前方には27トンの巻き上げ能力を持つ、より強力なウィンチが装備されています。

運転台への出入りは、左右両側に設けられたドアから行います。クレーンオペレーターとリガーは、運転台の上部にあるキューポラから周囲の状況を確認できます。これにより、安全かつ効率的な回収作業が可能となっていました。

運用国

M578軽回収車は、アメリカ軍以外にも多くの国で採用されました。

オーストリア
ブラジル
デンマーク
エジプト
ギリシャ
イスラエル
ヨルダン
レバノン
モロッコ
トルコ
タイ
イギリス
アメリカ合衆国
ベトナム共和国
サウジアラビア

これらの国々では、M578軽回収車がそれぞれの軍隊において、重要な役割を果たしました。

参考資料

TM 9-2320-238 (1963-1964年)
TM 9-2350-238 (1963-1962年)

外部リンク

AFV Database

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