MARCH (学校)

MARCH（マーチ）とは

MARCH（マーチ）とは、東京都に本部を置く難関私立大学群を示す通称です。具体的には、以下の5つの大学の英字表記の頭文字を組み合わせたものです。

M - 明治大学（Meiji University）
A - 青山学院大学（Aoyama Gakuin University）
R - 立教大学（Rikkyo University）
C - 中央[[大学]]（Chuo University）
H - 法政大学（Hosei University）

この大学群は、主に関東圏の大学受験や就職活動において使用される造語で、「明青立法中」（めいせいりっぽうちゅう）と呼ばれることもあります。しかし、この括りには実体はなく、大学間の特別な交流は、2020年代から始まったスポーツ対抗戦などに限られています。

歴史

「MARCH」という名称は、1960年代に受験情報誌『螢雪時代』の編集長を務めた代田恭之氏によって考案されたとされています。代田氏は、講演で聴衆が眠くならないように、また大学を身近に感じてもらえるように、大学を難易度や歴史、地域などでグループ分けし、語呂の良い名称を考えました。当初は、慶應義塾大学（K）と早稲田大学（Wa）を含めた『KWaMARCH』（クゥワマーチ）という名称でしたが、読みにくさから『WaKMARCH』（ワックマーチ）となり、最終的に「WaK」が外れて「MARCH」となりました。

「MARCH」という名称は、当初は一部の受験関係者のみで使われていましたが、バブル期から平成に変わる頃から受験情報誌に掲載されるようになり、徐々に広まっていきました。1990年代には受験関連書籍のタイトルにも登場し、2000年代に入るとマスコミでも使用されるようになりました。2010年代には、大学受験関係者だけでなく、進路指導教諭や人事採用担当者も「MARCHクラス」という言葉を普通に使うようになり、公的な文書にも使用されるようになりました。また、2016年には「MARCH」がブランド力を持つようになったと評され、2019年には、5大学の学長・総長が経済誌のMARCH特集号に登場しました。2021年には、陸上長距離で初の「MARCH対抗戦」が開催されました。

派生語

「MARCH」から派生した言葉として、以下のようなものがあります。

GMARCH（ジーマーチ）：MARCHに学習院大学（G）を加えた6大学の総称で、大手予備校やマスメディア、公的な資料でも使用されています。2022年には「GMARCH レガッタ」という大学間交流イベントも開催されました。

* SMART（スマート）：MARCHの明治大学・青山学院大学・立教大学に、上智[[大学]]（S）と東京理科大学（T）を加えた5大学の総称です。上智[[大学]]は英語名のSophia Universityの頭文字をとっています。しかし、GMARCHほどは普及しておらず、公的な資料での言及や大学間交流はほとんどありません。

今後の展望

少子化の影響や推薦枠の増加により、GMARCHをはじめとする大学の一般入試の倍率は今後も下がり続けると予想されています。大学を取り巻く環境が変化する中で、各大学がどのようにブランド力を維持していくのかが注目されます。

まとめ

MARCHは、関東圏の難関私立大学群を指す通称として、受験や就職活動において広く認知されています。その名称は、語呂の良さから受験関係者の間で広まり、現在では一般的な言葉として定着しています。また、GMARCHやSMARTといった派生語も生まれ、大学群としてのブランド力も高まっています。今後も、少子化や大学改革の中で、その存在感は変化していく可能性があります。

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