MEAN (ソフトウェアバンドル)

MEANスタックとは

MEANスタックは、Webアプリケーションを構築するためのフリーでオープンソースなJavaScriptソフトウェアスタックの総称です。2013年にMongoDBの開発者であるValeri Karpov氏によって提唱され、MongoDB、Express、AngularJS、Node.jsの4つの主要な要素の頭文字を組み合わせて名付けられました。

MEANスタックの概要

MEANスタックの最大の特徴は、サーバーサイドからクライアントサイドまでの全ての開発作業をJavaScriptとのみで完結できる点です。これにより、Webアプリケーションの内部処理を単一の言語で記述することが可能となり、データベースとのデータ変換も不要になります。

また、サーバーの役割を担うNode.jsは、シングルスレッド、ノンブロッキングI/Oという特性を持ち、省メモリかつ高速な動作を実現します。これにより、開発作業の効率化とサーバーマシンの負荷を大幅に低減することが可能となります。

MEANスタックの構成要素

MEANスタックは、以下の4つの要素で構成されています。

1. MongoDB: NoSQLデータベースとして機能し、形式のドキュメントを柔軟に扱うことができます。
2. Express.js: Node.js上で動作するWebアプリケーションフレームワークで、ルーティングやミドルウェアなどの機能を提供します。
3. AngularJS: Webブラウザ上で動作するJavaScriptのMVCフレームワークで、動的なユーザーインターフェースを構築するのに役立ちます。
4. Node.js: イベント駆動型のサーバーサイド／ネットワークアプリケーションで、JavaScriptを使用してサーバー側の処理を実行できます。

MEANスタックの歴史

MEANという言葉を生み出したのは、MongoDBの開発者であるValeri Karpov氏です。2013年に彼のブログでこの概念が紹介されました。また、MEANのロゴは、Austin Anderson氏がLinkedInのMEANグループのために作成しました。

MEANスタックの実装

MEANスタックを基盤としたフレームワークとしては、以下のものが知られています。

MEAN.io: Amos Haviv氏とLinnovateによって開発された最初のMEANフレームワークの一つです。
MEAN.JS: Linnovateが離脱した後にAmos Haviv氏によって作成され、現在はコミュニティによって管理されています。

MEANスタックの派生

MEANスタックの構成要素の一部を他のフレームワークに置き換えた派生スタックも存在します。例えば、AngularJSの代わりにEmber.jsを使用したMEENなどが挙げられます。このように、ニーズに合わせて柔軟に構成を変更することが可能です。

関連書籍

『シングルページWebアプリケーション ―Node.js、MongoDBを活用したJavaScript SPA』 (Michael S. Mikowski著、オライリージャパン、2014年)

関連事項

LAMP (ソフトウェアバンドル))：Webアプリケーション開発における別のソフトウェアスタック

外部リンク

MEAN.JS - Full-Stack JavaScript Using MongoDB, Express, AngularJS, and Node.js (公式ウェブサイト、英語)
mean.io (英語)
* @IT - MEANスタックで始めるWebアプリ開発入門

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