MEET門脇

宮城県石巻市門脇町に佇む「MEET門脇（みーとかどのわき）」は、東日本大震災の記憶と教訓を未来へ語り継ぐための震災伝承交流施設です。この施設は、かつて多くの命が失われた南浜・門脇地区に建設され、震災の事実と向き合い、防災への意識を高める重要な役割を担っています。

施設の詳細

MEET門脇は、温かみのある木造二階建ての建物です。館内には、震災前後の門脇・南浜町の状況を伝える多様な展示が設けられています。ダイナミックなプロジェクションマッピングは、当時の風景や出来事を視覚的に再現し、訪れる人々に強い印象を与えます。また、精巧な立体模型は、地域の地形や建物がどのように被災したのかを具体的に理解する助けとなります。当時の住民による声や記録がまとめられた壁新聞なども展示されており、被災地の生の声に触れることができます。これらの展示を通じて、震災以前の穏やかな日常、地震発生直後の混乱と被害、そしてその後の復興への道のりをたどりながら、地震や津波の脅威、そしていざという時の防災行動について深く学ぶことができます。

名称の由来とロゴ

施設名「MEET門脇」の「MEET」には、特別な意味が込められています。「March.11」「Education」「Exhibition」「Theater」という四つの英単語の頭文字をとったものであり、東日本大震災が発生した「3月11日」を全ての活動の原点とする姿勢を示しています。「Education（教育）」、「Exhibition（展示）」、「Theater（劇場・上演）」といった言葉からは、学ぶこと、伝えること、そして表現することを通して、震災の記憶を共有し、未来への教訓とするという施設の目的が強く感じられます。この名称には、「3月11日を原点に、つながる人々が変化する」「悲しみと願いを示す」「命を守れる希望を伝える」といった、犠牲者への追悼と未来への希望を織り交ぜた深い願いや理念が込められています。施設のロゴデザインは、川崎市高津区にあるデザイン制作会社「ノクチ基地」によって手がけられました。

利用案内

MEET門脇は、一般の方々が気軽に訪れ、学びを得られるよう開館しています。

開館時間: 午前10時から午後5時までです。最終入館は午後4時30分となります。
休館日: 原則として毎週月曜日が休館日ですが、その他に不定休も設けられていますので、訪問前に公式サイトなどで確認することをおすすめします。
利用料金: 高校生以下の方は無料で入館できます。大人の料金は一人あたり300円です。

周辺環境

施設の周辺には、東日本大震災からの復興を象徴する様々な場所があります。広大な敷地を持つ「石巻南浜津波復興祈念公園」は、犠牲者を追悼し、震災の記憶を伝承する中心的な場所であり、MEET門脇と合わせて訪れることで、より深い理解を得られるでしょう。また、津波によって大きな被害を受け、震災遺構として保存されている「旧石巻市立門脇小学校」も近隣にあり、震災の生々しい爪痕を目の当たりにすることができます。少し足を延ばせば、市街地と南浜・門脇地区を結ぶ「日和大橋」や、石巻市内を一望できる景勝地「日和山」があり、復興が進む街の様子を眺めることができます。

アクセス

MEET門脇へは、公共交通機関と車のいずれでもアクセス可能です。

電車・バス: JR石巻駅（仙石線、仙石東北ライン）からは、徒歩でおよそ40分、車を利用すれば約10分で到着します。バスを利用する場合、石巻駅前からミヤコーバス山下門脇線に乗車し、「門脇四丁目」停留所で下車すると、そこから徒歩わずか1分で施設に至ります。
* 車（高速道路）: 三陸沿岸道路を利用する場合、石巻河南インターチェンジからはおよそ15分、石巻港インターチェンジからはおよそ20分でアクセスできます。

公式ウェブサイトでは、施設の最新情報や詳細な利用案内を確認することができます。

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