MMR マガジンミステリー調査班

『MMR マガジンミステリー調査班』は、石垣ゆうきによる日本の漫画作品で、『週刊少年マガジン』（講談社）に1990年から1999年まで不定期に連載されました。単行本は少年マガジンKCから全13巻が発行されています。

1999年には、単行本1巻から11巻を再編集した総集編「光の書」「暗黒の書」が週刊少年マガジン増刊として発行。また、全13巻の再編集版がコンビニコミック「講談社プラチナコミックス」レーベルで全6巻発行されました。現在はコミックパークのオンデマンド出版で全13巻が刊行されています。

続編として、城不二也作の『MMR The Apocalypse 第一話新たなる黙示録』、石垣ゆうき作の『新世紀緊急報告MMR』と『MMR復活編』、『新生MMR 迫りくる人類滅亡3大危機（トリプルクライシス）!!』があります。

概要

物語は、『週刊少年マガジン』編集部員で編成されたMMR（マガジンミステリー調査班）が主人公。メンバーは、リーダーのキバヤシ、ナワヤ、タナカ、イケダ、トマルの5人。彼らは実在の編集者がモデルとなっています。他に、自称海外隊員のチャーリーが登場します。

当初は、MMRのメンバーが様々な超常現象を科学的に解明していくという内容でしたが、単行本2巻以降はノストラダムスの予言詩を軸に、謎の組織や政府の陰謀が登場するSFミステリーへと展開していきました。この作風は、後年のテレビドラマ『Xファイル』にも似ています。

1996年には、『MMR未確認飛行物体』としてフジテレビ系の「木曜の怪談」枠内でテレビドラマ化されました。ドラマ版は、ファッション雑誌から“スーパーマガジン”の企画「MMR」担当へ異動した編集者、踝透（くるぶしとおる）が主人公の完全オリジナルストーリーでした。

1999年に『MMR』は一旦終了しましたが、2003年に城不二也によって『MMR The Apocalypse 第一話新たなる黙示録』として復活。2008年には、『週刊少年マガジン』創刊50周年記念として石垣ゆうき作画の『新世紀緊急報告MMR』が掲載されました。2012年には、『MMR復活編』が開始。2016年には、続編『新生MMR 迫りくる人類滅亡3大危機!!』が発売されています。

アニメ版『GTO』にもMMRが登場し、話題となりました。

主な登場人物

石垣ゆうき版オリジナルMMR

キバヤシ（隊長）: IQ170の天才で、超常現象やノストラダムスの解釈に精通。MMRの中でも最も真面目な人物として描かれています。モデルは当時の週刊少年マガジン編集者であった樹林伸。
ナワヤ: キバヤシを補佐する副リーダー格。MMR唯一のお笑い担当。
タナカ: MMR結成当初からの隊員で、「予言博士」を自称。ノストラダムスの大予言やヨハネの黙示録に詳しい。
イケダ: 3巻から加入した隊員。英語が堪能で国際事情に詳しく、インターネットにも精通している。
トマル: 6巻から補助要員として登場。東京大学卒。
イガラシ（五十嵐）編集長: 『週刊少年マガジン』編集長で、MMRの名付け親。MMRを陰から支える人物。モデルは『週刊少年マガジン』6代目編集長の五十嵐隆夫。

その他

チャーリー・ライアン: イケダの友人で、MMR海外隊員を名乗る。
Resident of Sun（レジデント・オブ・サン）: 通称「太陽の住人」。ボイスチェンジャーの電話の声や手紙のみで接触する謎の人物。イルミナティ。

今までの予言（キバヤシの持論）

作中では、キバヤシが様々な予言や陰謀論を展開します。以下はその一部です。

太古から宇宙人は人間を採取しており、政府はそれを黙認している。
1999年に核戦争が勃発し、宇宙人グレイが地球人を放射能汚染で突然変異させようとしている。
2000年9月に小[[惑星]]トータチスが地球に衝突する。
ヒットラーの末裔達はチベットの風水術を使って地球に超異常気象を起こし、飢饉で世界を支配しようとしている。
秘密結社『神の言葉』は秦の始皇帝が保存した隷属遺伝子をインフルエンザ[[ウイルス]]に組み込み、世界中の人間に感染させようとしている。

雑学

講談社内には実際に「MMR」と呼ばれる組織が存在していた。
MMRメンバーは実在の編集者がモデル。
漫画の冒頭には「この物語は事実をもとにしたフィクションです」という但し書きが添えられている。

『MMR マガジンミステリー調査班』は、1990年代のオカルトブームを背景に、様々な予言や陰謀論を題材にしたSFミステリー作品です。実在の編集者をモデルにしたキャラクターたちが、荒唐無稽な事件に挑む姿が人気を博しました。

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