MORUMO 1/10

MORUMO 1/10

『MORUMO 1/10』（もるもじゅうぶんのいち）は、あろひろしによる日本の漫画作品。
『月刊少年キャプテン』（徳間書店）にて1985年から1987年まで連載されました。

あらすじ

物語の主人公は、身長が常人の10倍もある女子高生、白瀬もるも。
巨大な体ながらも普通の学生生活を送る彼女は、ある日、マッドサイエンティストの元暗塔大によって「体が1/10になる薬」を注射されてしまいます。
外見は1/10になったものの、体重はそのまま。
この外見と中身のギャップが、もるも自身や周囲の世界に様々な騒動を巻き起こしていきます。

登場人物

白瀬もるも（しらせ もるも）
ピンク色の髪が特徴の女の子。
15年前、隕石の中から赤ん坊の状態で発見され、現在の両親に引き取られました。
当初は普通の赤ん坊でしたが、成長とともに巨大化。
物語開始時点では、身長16.3m、推定体重45tという巨体です。
元暗の薬によって一時的に人並みの大きさになりますが、密度が1000倍に圧縮されているため、体重や筋力、食事量は変わりません。
非常に頑丈な体になり、並大抵の事故では無傷で済みます。
体重が変わらないため、慣性の影響を受けやすく、周囲の物を破壊してしまうことも。
後に重力制御装置が発明され、体重だけは常人並みになります。
幼馴染の実晴とは親友で、様々な面で助けられています。
作者によると、作中で人体実験の被験者になることから、名前の由来はモルモットとのことです。

沖実春 / 沖実晴（おき みはる）
もるもの幼馴染の少年。
幼稚園からの付き合いで、クラスメイトとして、もるもの世話を焼きます。
もるもの一番の理解者で、幼い頃にもるもと交わした約束のため、「何でもできる」男を目指しています。
家事全般から大工仕事までこなせるようになり、学校の成績も優秀です。
もるもが元暗の実験に協力するようになってからは、元暗の助手も務めます。
単行本によって名前の表記が異なります。

元暗塔大（もとくら とうだい）
自称「天才科学者」の男。
「美女と美少女にしか人体実験しない」というポリシーを持つマッドサイエンティストです。
もるもの母親に復讐するため、15年間かけて「体が1/10になる薬」を開発。
もるもに薬を注射しますが、普通の大きさになれたことで感謝されてしまいます。
もるもの体の頑丈さに目をつけ、人並みの大きさになりたいというもるもの望みを叶える代わりに、人体実験に協力させます。
重力制御装置や瞬間停止装置、亜空間転送機など、様々な発明をしています。
科学力による世界征服の野望を抱いていますが、それには過去の「ある人物」との約束を果たすという意味がありました。
奇矯な性格は、かつての師の教えに従って作られたものです。

Dr.ゼロ（ドクター・ゼロ）
元暗と共に科学を学んだ昔馴染みで、マッドサイエンティストとしてのライバル。
モヒカン刈りに髭面、サングラス着用という外見をしています。
「偽者メカにはリベット装甲と蛇腹関節は欠かせない」というこだわりを持っています。
美男子フェチで、手下も美青年揃い。
世界中の美男子・美青年を集めてハーレムを作ることを目指しています。
元暗と同様に、奇矯な外見と性格は後天的に身に着けたものです。

猫野沙花里（ねこの さかり）
もるもの親友でクラスメイト。
大きな眼鏡をかけたおさげ髪の少女です。
自称「家庭科部のエース」で、料理の腕前はかなりのもの。
実晴に想いを寄せています。
モデルは、連載当時アシスタントを務めていた猫島礼です。

イタブール
犯罪結社ファイア・ホイールの女幹部。
ファイア・ホイールＩ地区支店の指揮を執っています。
科学力を含めあらゆる面で組織が弱体なため、総統に忠誠を誓い日夜奮闘する好人物。
* もるもの父や元暗も認めるほどの美人で、部下想いで人望も厚いです。

単行本

少年キャプテンコミックス版（徳間書店）と少年キャプテンコミックススペシャル版（徳間書店）があります。

テレビドラマ

1987年5月4日に、フジテレビ系列の月曜ドラマランド枠内でドラマ化されました。
タイトルは『宇宙少女モルモ10分の1』。
ストーリーはオリジナルで、設定も大幅に変更されています。
原作と共通して登場するのは、もるもとその両親、元暗塔大のみです。

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