MTR390

MTR390 ターボシャフトエンジン

MTR390は、ドイツの航空機エンジンメーカーであるMTU・チュルボメカ・ロールス・ロイス(MTR)が、重量5〜7トンの単発または双発ヘリコプター向けに開発したターボシャフトエンジンです。

開発経緯

最初の試運転は1989年に開始され、1991年には最初の試験飛行が行われました。MTR390は、1996年5月に軍用として、1997年6月に民間用として正式に認定されました。多機種への搭載を念頭に開発されましたが、現在のところ搭載機はユーロコプター ティーガーのみとなっています。

性能

最大出力は958kW、継続最大出力は873kWですが、片発停止時などの緊急時には3段階の緊急出力を出すことが可能です。緊急出力は以下の通りです。

スーパーエマージェンシー段階: 20秒間で1,160kW、30秒間で1,138kW
継続段階: 2分30秒で1,027kW
中間段階: 30分間で958kW

MTR390-E (能力拡張型)

現在、更新版としてMTR390-E（能力拡張型）がスペインのインダストリア・デ・ターボ・プロパルゾレスと共同で開発が進められています。MTR390-Eは、出力が最大1,094kW、スーパーエマージェンシーで1,322kW、中間段階で1,000kWとなっています。

要目

形式: ターボシャフト
全長: 42.4インチ (108cm)
直径: 26.8インチ (68cm)
乾燥重量: 372ポンド (169kg)

構成要素

圧縮機: 2段遠心圧縮機
燃焼器: アニュラー型
タービン: 1段高圧・2段低圧タービン（単結晶）

性能

出力: 1,465 shp
全圧縮比: 13:1
燃料消費率: 0.46 lb/shp-hr
出力重量比:

特徴

2段遠心式圧縮機によりサージングの心配が少ない
飛行アイドル状態から2秒で最大出力
反転流路型燃焼室(全長を短縮できる)
回転数　8,320 rpm
電子式制御、モニタリング

外部リンク

公式サイト
MTU MTR390 項
ロールス-ロイス MTR390 項
チュルボメカMTR390 項
ITP MTR390-E page (英語とスペイン語)

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