MUSIC CHALLENGER

MUSIC CHALLENGER (ミュージック・チャレンジャー)

MUSIC CHALLENGERは、日本のFMラジオ局であるNACK5で、1995年10月から2006年3月までの約10年半にわたり放送された音楽オーディション番組です。毎週土曜日の深夜、具体的には日曜日の午前3時から4時までの1時間、才能あるアマチュアミュージシャンの発掘と育成を目指し、多くのリスナーに親しまれました。番組のパーソナリティは、音楽評論家およびプロデューサーとして知られる富澤一誠と、ミュージシャンとして活動する鈴木桃子が担当しました。

番組の歴史と成り立ち

この番組の源流は、1992年4月からNACK5で放送が開始された音楽番組「JAPANESE DREAM」にあります。「JAPANESE DREAM」は、リスナーの投票によって「耳で聴いて良いと感じた音楽」を選び出すというコンセプトを持っていました。その番組内において、1993年10月にアマチュアミュージシャンに焦点を当てた参加企画「JDチャレンジャー」がスタート。この企画が「MUSIC CHALLENGER」の直接的な前身となり、独立した番組として発展したのが1995年10月です。

内容と特徴

「MUSIC CHALLENGER」は、「JAPANESE DREAM」が持つリスナー投票システムをさらに進化させた形で、アマチュアミュージシャンから寄せられた多数の応募作品の中から、リスナーの投票によってグランプリを選出するというスタイルを確立しました。単なる作品紹介に留まらず、番組は選ばれた才能をプロの舞台へと押し上げるための強力なサポート体制を構築。ラジオ放送だけでなく、音楽雑誌やレコード会社といった様々なメディアや音楽業界との連携を密に行い、将来有望なミュージシャンがプロとして活動していくための足がかりを提供しました。

功績と輩出アーティスト

番組はその放送期間を通じて、日本の音楽シーンに多大な影響を与え、数多くのプロミュージシャンを世に送り出しました。「MUSIC CHALLENGER」出身者の中には、後に広く認知される著名なアーティストが多数含まれています。特に、1999年から2001年頃にかけて、国内の新人に対して「NEXT BREAK ARTIST」という呼称が盛んに用いられた時期には、後の活躍が目覚ましいBUMP OF CHICKEN|BUMP_OF_CHICKENや柴田淳といったアーティストが番組から巣立ち、注目を集めました。また、番組名を冠した「MUSIC CHALLENGER LABEL」も設立され、番組内で選出されたアーティストの作品がCDとしてリリースされるなど、具体的なデビュー支援が行われました。

番組が輩出した主なアーティストとしては、前述のBUMP OF CHICKEN|BUMP_OF_CHICKEN、柴田淳の他に、バンバンバザール、SUPER BELL''Z、ASIAN KUNG-FU GENERATIONなどが挙げられます。旧番組ホームページには、その他にも以下のような多士済々たる顔ぶれが出身ミュージシャンとして掲載されていました。

Rita Rit.
いまむら瞭
TOIN KIDS
INSPIRAL GARDEN
ペンギンノイズ
佳村さちか
Chere
sun's market
マルカート
イニッシュ・モア
Urara
The LOVE
マユツバ（ACE 工藤ともり&CHiCO）
SCHLIEMANN
THE JERRY LEE PHANTOM
ラブハンドルズ
山上ジュン
ARCH
SURE
アナム&マキ
松坂智幸
Sunflower's Garden
トムソー13世
COATZ
ジァイアントステップ
秋山修司
もずく
ピッチトークス
野亜研司
つのだともみ
THE ASIAN BLUE
The sad sad planet
優木まおみ
関口由紀
KOTOKO
ミスゴブリン
東真紀
谷神領二

番組の終焉

「MUSIC CHALLENGER」は、2006年3月をもって放送を終了しました。これは、NACK5の土曜深夜帯（24:00～28:00）が、2006年4月から団塊の世代を対象とした新しい番組編成に切り替えられることになったためです。長らく深夜の看板番組であった前身の「JAPANESE DREAM」も、同じタイミングで放送を終了しました。

関連情報

参考文献: シンコー・ミュージック・ムック 監修/富澤一誠「MUSIC CHRONICLE」
関連項目: エフエムナックファイブ
* 外部リンク: MUSIC CHALLENGER、55歳の決心！ / Slownet SNS

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