MUSIC MAN SHIP

コブクロ4thアルバム『MUSIC MAN SHIP』：セルフプロデュースによる新たな境地

2004年11月3日、フォークデュオ・コブクロは4枚目のオリジナルアルバム『MUSIC MAN SHIP』をリリースしました。このアルバムは、それまでの作品とは異なり、自身初のセルフプロデュース作品という点で大きな意味を持ちます。それまでの3枚のアルバムでは笹路正徳氏をプロデューサーに迎えていましたが、本作ではコブクロ自身の手で制作された点が大きな特徴となっています。

このアルバムには、後にロングセラーとなる10thシングル「Million Films」と「永遠にともに」が収録されています。これらの楽曲は、コブクロの代表曲として現在も高い人気を誇っており、多くのリスナーに愛され続けています。「Million Films」はNTT西日本電報のイメージソングとして使用され、西日本地域で広く知られることとなりました。「永遠にともに」はNHK教育番組「みんなのうた」にも採用され、多くの視聴者に親しまれ、結婚式で歌われる定番曲として定着するほどの人気を博しました。また、シングルリリース時の初回盤には、「永遠にともに」のエレクトーンおよびピアノアレンジの楽譜と、小渕健太郎による手書き風ギターコード譜が付属していました。さらに、Skoop On SomebodyのTAKEによるカバー、陣内智則の結婚式での披露など、様々な形で注目を集め、着うたダウンロードランキングでも大きな成功を収めました。

アルバムには、コブクロの楽曲では珍しい黒田俊介の作詞作曲による「Rising」、小渕健太郎が自身の「男らしさ」を模索しながら制作した「光の誓いが聴こえた日」、黒田俊介が初めて作曲したとされる「DOOR」（インディーズ時代の楽曲「Root of my mind」のリテイクを含む）、女性の視点から失恋を描いた「エピローグ」など、バラエティに富んだ楽曲が収録されています。「HUMMING LIFE」は新潟県選挙管理委員会のキャンペーンソングとして使用されました。また、「ここから -Album version-」はシングル収録版にギターソロを追加したアルバムバージョンで収録されています。ボーナストラックとして、所ジョージとのユニット「トコブクロ」の楽曲「毎朝、ボクの横にいて。-Sweet drip mix-」のコブクロバージョンが収録されており、このバージョンは後にシングルコレクション『ALL SINGLES BEST』にも収録されました。

さらに、このアルバムには馬場俊英がコーラスとして参加した馬場俊英のカバー曲「ボーイズ・オン・ザ・ラン」も収録されています。

『MUSIC MAN SHIP』は、セルフプロデュースという新たな挑戦を通して、コブクロの音楽的成長と可能性を示す作品となりました。シングル、アルバムを通して初のトップ3入りを記録した本作は、コブクロの代表作として、彼らの音楽史における重要な位置を占めています。楽曲のクオリティはもちろんのこと、演奏陣も豪華で、桜井正宏、山田裕之、藤井理央、岩瀬聡志といった実力派ミュージシャンが参加しています。多彩な楽器編成とアレンジによって、聴き応えのある作品となっています。そして、初回限定盤にはスペシャルDVDが付属しており、さらに高い満足度を与えてくれる作品として、多くのファンを魅了し続けています。

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