Macintosh IIx

Macintosh IIxは、Apple Computerが1988年9月から1990年10月にかけて設計、製造、販売した高性能デスクトップコンピュータです。初代Macintosh IIの後継モデルとして登場し、CPUとFPUが大幅に強化された点が特徴です。

具体的には、初代Macintosh IIが搭載していた16MHzのMC68020 CPUとMC68881 FPUを、同じクロック速度で動作するMC68030 CPUとMC68882 FPUに置き換えることで、処理能力が向上しました。これにより、より複雑な計算やグラフィック処理がスムーズに行えるようになりました。

また、フロッピーディスクドライブも刷新され、従来の800KBドライブから1.44MBのSuperDriveに変更されました。これは、Macintoshとして初めてSuperDriveを標準搭載したモデルであり、より大容量のデータを扱えるようになりました。

Macintosh IIxの初期価格は、7,769米ドル（2019年の貨幣価値に換算すると16,795米ドル相当）で、5インチ40MBのハードドライブを搭載したバージョンは9,369米ドル（同じく20,254米ドル相当）でした。

主なスペック

CPU: MC68030 (16MHz)
FPU: MC68882 (16MHz)
L1キャッシュ: 0.25 KiB (命令), 0.25 KiB (データ)
システムバス: 16MHz (CPU速度と1:1)
対応OS: System 7.5.5まで

Macintosh IIxは、デュアルフロッピードライブと6つのNuBusスロットを備えた筐体を採用しており、この筐体を使用した3つのMacintoshモデルのうち2番目のモデルでした。ちなみに、最後のモデルはMacintosh IIfxです。Appleの当時の命名規則では、「x」は'030 CPUの搭載を示すもので、Macintosh IIcxやIIvxなどにも使用されていました。

Macintosh IIxのサポートとスペアパーツの供給は、1998年8月31日に終了しています。

外部リンク

Macintosh IIx technical specification at apple.com
* Macintosh IIx technical specifications at EveryMac (Accessed 9/11/2015)

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