Macintosh II

Macintosh II：カラー表示を可能にした初のモジュラー型Mac

Macintosh IIは、Apple Computer（現Apple）が1987年に発売したパーソナルコンピュータです。それまでのMacintoshシリーズとは異なり、初のモジュラー型Macとして登場しました。米国での基本モデルの価格は3,898ドル（当時の日本円で約60万円）でした。

主な特徴

Macintosh IIの大きな特徴は以下の通りです。

高性能プロセッサ: 16MHzの68020プロセッサと68881 FPUを搭載し、オプションで68851メモリ管理ユニットも搭載可能でした。
NuBusスロット: Macとして初めてNuBusスロットを6基搭載し、プラグアンドプレイでハードウェアを拡張できました。
ストレージ: 5.25インチのハードディスクドライブ（40MBまたは80MB）を内蔵可能で、オプションで2台目のフロッピーディスクドライブも搭載できました。
Apple Desktop Bus (ADB): Macintosh SEと共に、キーボードやマウスの接続にADBを内蔵しました。キーボードは別売りで、ADB AppleキーボードまたはApple拡張キーボードを選択できました。
Sad Mac: 深刻なハードウェアエラーが発生した際にSad Macが表示される初のMacでもあります。
Color QuickDraw: Macintoshでカラー表示を可能にするColor QuickDrawを搭載。様々なディスプレイサイズ、カラー深度、マルチモニターに対応しました。

カラー表示の実現

Macintosh IIにおける最大の革新は、Color QuickDrawの搭載でした。これにより、Macintoshで初めてカラー表示が可能になり、グラフィカルな表現力が飛躍的に向上しました。さまざまなディスプレイサイズやカラー深度、マルチモニターに対応するなど、当時のコンピュータ業界に大きな影響を与えました。

後継機種とアップグレード

Macintosh IIの後継機種としては、より高性能な68030プロセッサを搭載したMacintosh IIxとMacintosh IIfxがあります。また、SuperDriveへのROM交換や、ロジックボードのアップグレードサービスを利用することで、Macintosh IIxやMacintosh IIfx相当にアップグレードすることも可能でした。

日本での発売

Macintosh IIは日本でも1987年に発売されましたが、日本語OSの開発が間に合わず、当初は英語のSystem 4.1のまま出荷されました。その後、1988年に漢字Talk 2.0がユーザーに配布されました。

Macintosh IIは、その革新的な機能と拡張性により、Macintoshの歴史において重要な位置を占める一台と言えるでしょう。

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