SuperDrive

SuperDrive：Appleのディスクドライブの歴史

SuperDriveは、AppleがMacintoshに搭載していたディスクドライブに対する呼称です。その名前は、フロッピーディスクドライブから光学ドライブへと、時代とともに異なる技術を指し示すようになりました。

フロッピーディスクドライブとしてのSuperDrive

1980年代後半から1990年代にかけて、Macintosh SEの後期モデルやMacintosh IIx以降のモデル、そしてPower Macintosh G3まで、内蔵されたFDHD（高密度フロッピーディスクドライブ）がSuperDriveと呼ばれていました。これは、従来のMacintoshが採用していた800KB対応のフロッピーディスクドライブから、2HD（1.44MB）に対応したことが背景にあります。より大容量のデータを扱えるようになったFDHDドライブを、マーケティング上の戦略としてSuperDriveと名付けたと考えられます。

光学ドライブとしてのSuperDrive

2000年代に入ると、SuperDriveはCDとDVDの読み込み・書き込みに対応した光学ドライブ、またはAppleが開発・販売する外付け光学ドライブを指すようになりました。2001年には、パイオニア製のDVD-RWドライブがPower Mac G4 Digital Audioの733MHzモデルに搭載され、その後、QuickSilverの上位2機種やiMac G4 800MHzモデルにも搭載が拡大されました。

2003年には、松下寿電子からスロットローディング方式のDVD-RWドライブが発売され、PowerBook G4 1GHzモデルに初めてノート型MacとしてSuperDriveが搭載されました。翌年には、iBookの最上位機種にもSuperDriveが搭載され、光学ドライブはMacintoshの標準的な機能として定着しました。

しかし、2010年代に入ると、薄型化を追求したMacBook Airを皮切りに、光学ドライブを搭載しないMacが増加しました。これらの機種向けには、USB接続の外付け光学ドライブがSuperDriveとして提供され、光学ドライブの利用を求めるユーザーのニーズに応えました。

SuperDriveの終焉

Apple Storeで最後まで販売が継続されていたSuperDrive搭載モデルは、2012年6月11日に発売されたMacBook Pro 13インチ（Mid 2012）モデルでした。しかし、2016年10月27日にこのモデルの販売が終了し、SuperDrive搭載モデルは全て姿を消しました。

SuperDriveは、フロッピーディスクからDVDまで、Macintoshのデータストレージ技術の進化を象徴する名称でした。その終焉は、クラウドストレージや高速なインターネット接続が普及し、光学メディアの必要性が薄れた現代を反映していると言えるでしょう。

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