Manjaro

Manjaroは、Arch LinuxをベースとしたLinuxディストリビューションで、そのユーザーフレンドリーさが特徴です。Arch Linuxと同様にローリングリリースモデルを採用しており、常に最新のソフトウェアを利用できます。Arch Linuxとの互換性を保ちつつ、より簡単に利用できることを目指しています。

概要

Manjaroは、Arch Linuxのパッケージ管理システムであるpacmanをそのまま使用できます。これにより、Arch Linuxの豊富なソフトウェア資産を活用することが可能です。一方、Manjaroではデスクトップ環境（Xfce、KDE、GNOMEなど）がプリインストールされており、Arch Linuxのようにインストール後に自分で環境を構築する手間を省けます。コミュニティエディションでは、Budgie、Cinnamon、i3、MATE、Swayなどのデスクトップ環境も利用可能です。

Manjaroは、Arch Linuxの公式リポジトリではなく、独自のリポジトリを運用しています。Arch Linuxのリポジトリからソフトウェアパッケージをコピーし、テストを行った上でManjaroのリポジトリで提供しています。リポジトリはunstable、testing、stableの3段階に分かれており、unstableはArch Linuxのstableに相当します。stableの場合、Arch Linuxと比較してパッケージの更新に2週間程度のタイムラグがあります。また、Arch User Repositories（AUR）も利用可能で、多様なソフトウェアをインストールできます。

Manjaroには、以下のような独自の機能があります。

ハードウェア自動検出コマンド (Manjaro HardWare Detection, mhwd): ハードウェアを自動的に検出し、適切なドライバをインストールします。
複数カーネル対応カーネル管理ツール (mhwd-kernel): 複数のLinux[[カーネル]]を管理し、切り替えることができます。
GUIパッケージ管理ツール (pamac, octopi): グラフィカルなインターフェースでソフトウェアのインストールやアップデートができます。
グラフィカルインストーラー (thus, calamares): インストール作業をGUIで簡単に行えます。

Manjaroという名前は、アフリカの最高峰であるキリマンジャロ山に由来しています。

歴史

Manjaroは、Roland SingerとPhilip Müllerらによって開発が進められ、2012年8月にバージョン0.8.0がリリースされました。同時に、独自のリポジトリ運用を開始しました。

リリース

Manjaroはローリングリリースを採用しているため、定期的にインストール用イメージファイルがリリースされます。ただし、これはパッケージの最新スナップショットであり、ユーザーは各リリースごとに再インストールする必要はありません。インストール用ソフトウェアは定期的に更新されています。

2015年9月からは、バージョン番号の表記が年月による表記に変更されました。

派生プロジェクト

Sonar GNU/Linux|GNU_Linux（開発休止）: Manjaroをベースに、支援が必要なユーザー向けに開発されたディストリビューションです。

関連情報

Linuxディストリビューションの比較

外部リンク

Manjaro（英語）
Manjaro日本語化 - OSDN
Manjaro日本語化 - SourceForge.net
DistroWatch.com: Manjaro

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