Maps.me

Maps.me（マップスミー）とは

Maps.me（マップスミー、旧称：MapsWithMe）は、オープンストリートマップ（OSM）のデータを利用したオフライン地図アプリです。Android、iOS、BlackBerryに対応しており、インターネット接続がない環境でも地図の閲覧やナビゲーションが可能です。このアプリは、ユリー・メルニチェク、アレクサンダー・ボースク、ヴィクター・ゴヴァコによって設立されました。当初はアレクサンダーの指揮下で開発が進められ、全世界で250万人のユーザーを獲得しました。その後、メルニチェクからエヴゲーニー・リソフスキーへとプロジェクトリーダーが引き継がれました。

2014年11月には、ロシアのMail.Ru Groupによって買収され、同社のブランド「My.com」の一部となりました。2015年9月には、アプリのソースコードがオープンソースとして公開されています。2017年初頭にはアプリの方針が変更され、控えめな広告によって収益を上げることが試みられています。

主な機能

オフライン地図データ: カスタム圧縮フォーマットで提供される地図データは、月に1〜2回更新されます。これにより、データ容量を抑えつつ最新の地図情報を利用できます。
GPS対応: GPS機能を利用して、現在位置を正確に特定できます。
オフライン検索: 名称、住所、カテゴリ、座標などで場所を検索できます。インターネット接続がない場所でも目的地を見つけられます。
オフラインルート案内: 自動車、徒歩でのルート案内が可能です。複雑な道でも安心して移動できます。
地図編集: オープンストリートマップのデータを編集できます。ユーザーが地図情報を改善するのに貢献できます。
ブックマーク: お気に入りの場所をブックマークとして保存できます。後から簡単にアクセスできます。
自動追跡モード: 移動に合わせて地図が自動で追従します。地図を操作する手間を省けます。
場所とブックマークの共有: 場所やブックマークを他のユーザーと共有できます。
KMLインポート: KMLファイルをインポートして、地図上に表示できます。

歴史と開発

Maps.meは、当初スイスのチューリッヒに拠点を置くMapsWithMe GmbHによって開発されました。開発オフィスはベラルーシのミンスクにありました。2012年には、リトアニアのヴィリニュスで開催されたスタートアップコンペティションに参加し、賞としてシリコンバレーでの9週間の研修を受けました。2014年11月、Mail.Ru Groupによる買収を受け、アプリは無料化され、エンジニアチームはモスクワのMail.Ru Groupオフィスに移転しました。

データソースと技術

Maps.meの地図データは、オープンストリートマップ（OSM）をベースにしています。宿泊施設のデータは、提携先のブッキングドットコムから提供されています。アプリケーションの技術には、C++, Objective-C, Java, Android NDK, Qt, OpenGL ESなどが使われています。

API

Maps.meは、開発者向けに無料のAPIを提供しています。商用、個人利用の両方で活用できます。

YotaPhoneとの連携

2013年、ロシア製のデュアルディスプレイ（前面LCD、背面eインク）搭載スマートフォン「YotaPhone」のeインクディスプレイ対応アプリ開発を依頼され、Maps.meは両ディスプレイに最適化された特別バージョンをリリースしました。メイン画面では地図の閲覧や検索が可能で、eインクディスプレイに地図を表示することでバッテリーの消費を抑えることができました。しかし、2016年5月4日をもってYotaPhoneでのサポートは終了しています。

関連項目

GPSソフトウェアの比較

外部リンク

公式サイト
App Store
* Google Play

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