Mark 18 (核爆弾)

Mark 18：アメリカの高威力核爆弾

Mark 18は、アメリカ合衆国によって設計された核爆弾であり、その威力と特異な設計から特に注目されています。これは1950年代に開発され、水素爆弾と同時に進められた原子爆弾の一種でもあります。正式には「スーパー・オラロイ爆弾」としても知られており、その名の通り使用される核物質は高濃度のウラン、特にOralloyと呼ばれるもので構成されています。開発には変わらず自身の核兵器技術を進化させようとするアメリカの科学者たち、例えばセオドア・ブリュースター・テイラーなどが関与しています。

この爆弾は、核分裂兵器の性能を向上させるために試みられた一環であり、臨界量を大きく超える核物質を使い、これによってその爆発力を劇的に高めることを目指しています。Mark 18は、ファットマン系列の一部であるMark 6を基にして設計されており、インプロージョン方式、つまり爆弾内部での圧縮によって起爆されます。

設計と技術的特徴

具体的には、コアの部分にはプルトニウムの代わりに60kg以上の高濃縮ウランが使用されており、これは臨界量の約4倍に相当します。このように大量の核物質を使用することは、爆発を引き起こすリスクをより高めるため、安全性も十分考慮される必要がありました。そのため、核物質は複数のセクションに区切られ、さらに中性子の制御にはアルミニウムとホウ素からなる安全装置が組み込まれています。

Mark 18の試験は、1952年11月16日に行われたアイビー作戦キング実験において行われ、驚異的な500キロトンの核出力を記録しました。この結果はアメリカの核兵器技術にとって大きな前進を示すものであり、純粋な核分裂兵器としては当時最大の威力を誇るものでした。

使用と配備

この核爆弾は、直径60インチ、長さ128インチといったサイズを持ち、重量は8,600ポンドに達します。1953年から配備が始まり、アメリカ空軍のB-36や海軍のA-3に搭載されることがありました。しかし、全体で90発が生産された後、1956年にはその役目を終えることとなりました。

Mark 18は、その設計と試験結果から、アメリカの核戦力の中でも特に重要な位置を占めるものです。核の冷戦時代において、新たな技術と戦略が求められ続けた時期に、このような高威力の核兵器がどう役立てられたかを考えることは、歴史を学ぶ上でも重要なテーマの一つです。

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