Mesg

mesgコマンドは、Unix系オペレーティングシステムにおいて、ユーザーが現在使用している端末へのメッセージ書き込み許可を設定するためのコマンドです。他のユーザーが`talk`や`write`コマンドを使ってメッセージを送信する際の許可・拒否を制御します。

使用法

mesgコマンドは、以下のように使用します。

bash
mesg [y|n]

• - 引数'y': 現在使用中の端末への他のユーザーからのメッセージ書き込みを許可します。これにより、他のユーザーは`talk`や`write`コマンドを使用してあなたの端末にメッセージを送信できるようになります。
• - 引数'n': 現在使用中の端末への他のユーザーからのメッセージ書き込みを禁止します。これにより、他のユーザーは`talk`や`write`コマンドを使用してあなたの端末にメッセージを送信できなくなります。
• - 引数なし: 現在のメッセージ書き込み許可設定を表示します。許可されている場合は`is y`、禁止されている場合は`is n`と表示されます。

リダイレクトの使用

mesgコマンドは、リダイレクトを使用して他のTTY（端末）に対して実行することもできます。

bash
mesg y > /dev/pts/2


上記の例では、`/dev/pts/2`という別のTTYに対してメッセージ書き込みを許可します。これにより、現在の端末ではなく、指定した別の端末のメッセージ設定を変更できます。TTYは、仮想端末または擬似端末とも呼ばれ、複数のユーザーが同じシステムに接続して作業する際に使われます。

具体例

1. 現在の端末へのメッセージ書き込みを許可する場合:
bash
mesg y

2. 現在の端末へのメッセージ書き込みを禁止する場合:
bash
mesg n

3. 現在の設定を確認する場合:
bash
mesg

このコマンドを実行すると、`is y`または`is n`と表示されます。

注意点

• - mesgコマンドは、主に他のユーザーとのコミュニケーションを制御するためのものです。
• - 管理者権限を持つユーザーは、他のユーザーのメッセージ設定を変更することができます。
• - セキュリティ上の観点から、不要なメッセージ書き込みは禁止しておくことを推奨します。

参考

• - The Open Group基本仕様書第7号2018年版「シェル及びユーティリティ」: mesgコマンドの仕様が定義されています。

関連項目

• - UNIXユーティリティの一覧: UNIXシステムにおける様々なコマンドについてまとめたものです。
• - talk: 他のユーザーとリアルタイムでテキストチャットを行うためのコマンドです。
• - write (UNIX): 他のユーザーの端末にメッセージを送信するためのコマンドです。
• - wall (UNIX): システムにログインしているすべてのユーザーにメッセージをブロードキャストするためのコマンドです。

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