Messenger (ソフトウェア)

Messenger（メッセンジャー）とは

Messengerは、Meta社（旧Facebook, Inc.）が提供するインスタントメッセージングサービスです。Facebook Messengerとも呼ばれ、世界中で多くのユーザーに利用されています。

当初は2008年にFacebook Chatとして開発されましたが、2010年にメッセージングサービスを刷新。その後、2011年8月にiOSとAndroid向けのスタンドアロンアプリがリリースされました。2018年には、Messengerベースの通話が可能なFacebook Portalハードウェアも登場。さらに、専用のウェブサイトインターフェース（Messenger.com）が立ち上げられ、Facebook本体のアプリからメッセージング機能が分離されました。これにより、ユーザーはウェブインターフェースかスタンドアロンアプリのいずれかを選択して利用できるようになりました。

2020年4月には、Windows 10とmacOSに対応したデスクトップ版Messengerがリリースされ、Microsoft StoreとApp Storeでそれぞれ配信されています。

Messenger Lite

2016年10月3日には、軽量版の「Facebook Messenger Lite」が登場しました。これは、主に2Gネットワーク環境下でAndroid OSを利用するユーザーをターゲットとしています。ファイルサイズが10MBと小さく、必要最低限の機能に絞られているため、通知音や音声通話などの読み込み時間が長くなる場合があります。しかし、絵文字やステッカー、写真、リンク共有といった基本的な機能は利用可能です。

このアプリは、高速インターネット回線が利用できない地域やユーザーを対象としており、ケニア、チュニジア、マレーシア、ベネズエラ、スリランカなどで配信されています。

ユーザー数と運営体制

Facebookは、Messengerのアクティブユーザーが毎月10億人に達すると報告しています。Messengerの責任者であるデビット・A・マークス氏は、FacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏の招待を受け、Facebookの運営に加わりました。

Messengerの歴史

2011年8月9日：iOSとAndroid版Messengerがリリース。
2011年10月11日：BlackBerry OS版アプリが公開。
2014年4月：メッセージング機能がFacebookアプリから削除され、Messengerのダウンロードが推奨される。
2015年7月13日：Tizen OS版Messengerがリリース。
2016年3月17日：ユーザー間の送金機能が追加（現在は米国のみ）。
2016年4月27日：ビデオ通話機能が導入。
2016年3月25日：Facebook F8会議で、企業とユーザーのコミュニケーションを強化するメッセンジャープラットフォームを発表。Uberとの連携により、Messenger上での配車が可能に。
2016年4月：グループ通話機能が開始。最大50人まで同時通話が可能。
2016年6月16日：会話を把握しやすくするためのホームボタンが追加。
2016年10月4日：エンドツーエンド暗号化を導入した「秘密のスレッド」機能が追加。

プラットフォーム

Messengerは、様々なプラットフォームで利用可能です。

iOS:
iPhone/iPod Touch: 2011年8月9日にリリース。
iPad: 2014年7月3日にiPad専用アプリがリリース。マルチウィンドウインターフェイスに対応。
Android:
2011年8月9日にリリース。
2012年12月、一部地域ではFacebookアカウントなしで電話番号のみで利用可能に。テキストメッセージングの代替としても利用可能。
BlackBerry OS: 2011年10月11日にリリース。
Windows Phone 8: 2014年3月5日にリリース。
ウェブ: 2015年4月8日にmessenger.comを公開。Facebookアカウントがなくても利用可能。
Windows 10: 2016年5月にWindowsストアで公開。
Tizen: 2015年7月13日にTizen Storeで公開。

廃止されたプラットフォーム

Microsoft Windows: 2012年3月5日にWindows 7向けにリリース。しかし2014年3月3日に廃止。
Firefox: Firefox版Messengerも2014年3月3日に廃止。

チャットボット

Messengerはチャットボットをサポートしており、開発者がFacebookユーザーとやり取りできるボットアカウントを作成できます。天気予報、ニュース、ゲームなど様々な種類のボットが存在します。

セキュリティ評価

電子フロンティア財団（EFF）によるセキュリティ評価では、Messengerは7点満点中2点を獲得。暗号化通信を行っている点は評価されたものの、プロバイダがアクセスできないキーでの暗号化や、ユーザーが連絡先を認証する機能、過去のメッセージの暗号化キーの保護、ソースコードの公開などの点で課題が指摘されました。

関連項目

インスタントメッセージングクライアントの比較
VoIPソフトウェアの比較

外部リンク

Messenger
Messenger - Microsoft Store
Messenger - App Store
* Messenger - Google Play

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