Meta Quest 2 概要
Meta Quest 2(メタ クエストツー)は、Meta(旧
Facebook)の一部門「
Facebook Technologies」によって開発された、Oculus Questの後継機となるバーチャルリアリティ(VR)ヘッドセットです。本デバイスは年次VR/ARイベント「
Facebook Connect」で発表され、2020年10月13日に発売されました。Quest 2は、AndroidベースのOSを搭載するスタンドアロン型ヘッドセットであり、USB接続を介してPC上のOculus互換VRソフトウェアを利用可能です。
元々は「Oculus Quest 2」という名称でしたが、Metaに社名変更があったため、現在は「Meta Quest 2」と呼ばれます。2023年6月には新たなVR/MRヘッドセット「Meta Quest 3」が発表され、同年10月に発売が予定されています。
価格の変遷
Quest 2は2020年9月16日の発表当初、64GBモデルが299ドル(税抜き33,800円)で売り出されました。この価格は前代の初代モデルよりも100ドル安くなりました。128GBモデルは399ドルで供給されていましたが、後に256GBモデルへと置き換えられました。2021年7月には一時的に接顔パーツの炎症が報告され、販売が停止されたこともありましたが、同年8月には販売が再開されました。
その後も価格改定が行われ、2022年8月時点で128GBモデルは59,400円、256GBモデルは74,400円に設定されました。2023年にはさらなる価格変更があり、特に2024年には128GBモデルが39,600円、256GBモデルが46,200円に引き下げられました。
ハードウェアの進化
Meta Quest 2のデザインは初代Oculus Questを踏襲していますが、ボディが白のプラスチックで覆われ、重さが571gから503gに軽量化されました。携帯性や快適性を考慮し、ヘッドバンドが布素材に変更され、側面に電源ボタンが移動されました。ハードウェアも進化しており、Qualcommの「Snapdragon XR2」を搭載し、6GBのRAMを有することで性能が向上しています。
ディスプレイは片目あたり1832×1920ピクセルの高速スイッチングLCDパネルを採用し、90Hzのリフレッシュレートに対応しています。幅広い瞳孔間距離(IPD)の調節機能もあり、物理的にレンズを調整できます。また、Touchコントローラーは前モデルに比べ若干大きくなり、バッテリー寿命も4倍に向上しました。
ソフトウェアと機能
Quest 2は初代モデルと同様にAndroidベースのOSを搭載し、初期からフィットネストラッカーアプリ「Oculus Move」のリリースが計画されていました。2021年4月には120Hzの実験的なサポートが導入されるなど、定期的にアップデートが行われ、新機能が追加されています。
特に注目すべきは、Oculus Air Link機能で、これによりPCからゲームをWiFi経由でストリーミング可能になりました。さらに、Metaはセキュリティやパフォーマンスを向上させるためのアップデートも行っており、2023年6月にはCPUとGPUのパフォーマンスが大幅に向上することが発表されています。
ゲームと互換性
Quest 2は初代モデル向けに開発された全てのゲームやソフトウェアに対応しており、既存のタイトルはアップグレードによって高グラフィック品質に対応可能です。また、Oculus Linkを介し、PC上のOculus Riftタイトルもプレイできますが、Oculus Go向けのアプリやゲームには互換性がありません。
周辺機器と評価
Mレベルのバリエーションとしてエリートストラップや、特定のLogitech製の周辺機器も用意されています。また、様々なキーボードが正式対応しており、VR環境における快適性向上が期待されています。
レビューでは、Quest 2の軽量化やリフレッシュレート向上、USBポートの位置変更などが評価されていますが、新しいヘッドバンドはサポート力が弱いとの指摘もありました。全体として、既存のユーザーにとっては必須のアップグレードとは言えないものの、価格帯におけるバランスが取れた製品と評価されています。Metaは2021年にこのデバイスを使用するために
Facebookアカウントが必要であると発表し、批判も受けましたが、その後ログイン要件が見直されることが約束されています。
結論
Meta Quest 2は、多機能を備えたVRヘッドセットであり、さまざまなユーザーに向けて魅力的な選択肢を提供しています。次世代のVR体験を求める方におすすめの製品です。