MilkyWay@home

MilkyWay@home

MilkyWay@home（ミルキーウェイアットホーム）は、BOINCプラットフォームを利用したインターネットベースの分散コンピューティングプロジェクトで、天の川銀河の構造と進化をコンピュータ解析によって研究することを目的としています。レンセラー工科大学の複数の学部が連携して主導しており、SETI@homeやEinstein@homeに次ぐ、宇宙をテーマとした分散コンピューティングプロジェクトの一つです。天の川銀河の解明に加え、分散コンピューティングにおける効率的なアルゴリズム開発も目指しています。

現在（2024年8月時点）進行中の主な研究課題は以下の通りです。

N-Body Simulation

このシミュレーションは、仮想的な矮小銀河を天の川銀河の重力場に投入し、観測される星のハロー構造が再現されるまで条件を変えてシミュレーションを行う多体問題の研究です。

N-Body Simulation with Orbit Fitting

N-Body Simulationの新しいバージョンで、当初はOrphan-Chenab（OC）ストリームの軌道調整に用いられました。将来的には、ストリームに対する暗黒物質の影響などを調べるために活用される予定です。この計算タスクは2024年2月28日から配布されています。

過去には、以下のプロジェクトが実施されていました。

* Separation

2023年6月20日に終了したこのプロジェクトは、天の川銀河ハローの星々を分析し、銀河の歴史研究に資する正確な3次元動的モデルを生成することを目的としていました。プロジェクトの結果は学術論文として発表される予定です。このプロジェクトでは、x86系CPUに加えてnVidiaおよびAMD製GPUも利用可能でした。

プロジェクトに参加し計算処理を実行するためには、x86系プロセッサ（x64を含む）が必要です。現行のN-Body SimulationにはGPU版も試作されましたが、CPU版より非効率だったためキャンセルされました。Apple Mシリーズプロセッサには現在対応していません。対応OSはBOINCに準拠し、Windows XP以降およびLinuxです。

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