Minisode1: Blue Hour

TOMORROW X TOGETHER|TOMORROW_X_TOGETHER 3rdミニアルバム 『minisode1: Blue Hour』

『minisode1: Blue Hour』は、韓国の5人組男性アイドルグループTOMORROW X TOGETHER|TOMORROW_X_TOGETHER（以下、TXT）が2020年10月26日にリリースした3枚目のミニアルバムです。所属事務所Big Hit EntertainmentとDreamus、リパブリック・レコードから発売されました。

背景

本作は、TXTがこれまで展開してきた「THE DREAM CHAPTER」シリーズの間に位置づけられる作品です。1stミニアルバム『THE DREAM CHAPTER: STAR』から始まり、1stスタジオアルバム『THE DREAM CHAPTER: MAGIC』、2ndミニアルバム『THE DREAM CHAPTER: ETERNITY』と、夢を追いかける少年たちの成長を描いてきました。

本作は、次のシリーズに進む前に、メンバーたちが語る小さな物語という位置づけです。メンバーはティーンヴォーグのインタビューで、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行の中で、全ての曲をレコーディングしたことを明かしています。

音楽性

アルバムは、パンデミックによる孤立や感情の喪失といった、ティーンエイジャーが抱える感情をテーマにした5曲で構成されています。楽曲には、希望、孤独、戸惑い、絶望、共感、繋がりといった感情が込められています。音楽ジャンルも多様で、ディスコ、ロック、R&Bなど、幅広い音楽性が展開されています。

Ghosting
ノスタルジックなインディーロックと、1980年代のニュー・ジャックスウィングのソフトバラードが融合した楽曲です。コーラスのハーモニーとヴィンテージサウンドから始まり、エレキギターとシンセサイザーがメロディアスに展開されます。歌詞には、世界から切り離された時の戸惑いや落胆が表現されています。スビンとテヒョンは、インディーズポップ歌手のレノン・ステラと共同で作詞を手掛けました。

Blue Hour
シンセサイザーを多用したアップテンポなディスコ＆ダンスミュージックで、TXTにとって初のディスコミュージックへの挑戦となりました。Slow rabbitと“hitman” bangの共作で、ファンキーな四つ打ち、リズムギター、グルーヴィーなベースビートが特徴的です。ブリッジではエレキギターが、セグメントでは低音のダンスブレイクが用いられ、メンバーのソフトなボーカルが際立ちます。楽曲の別名「5時53分の空で見つけた君と僕」は、10月のソウルにおける日没直前の時間帯である午後5時53分に由来しています。夕焼け空の色に比喩し、「過去の美しい思い出を想像力で蘇らせたい」という思いが込められています。

We Lost the Summer
イギリスのシンガーソングライター、チャーリー・エックス・シー・エックスが共作した、南国風のダンスホールレゲエです。ギターをバックに、メランコリックなメッセージを晴れやかに表現しています。1998年の韓国のポップソング、ハンズ・バンドの「アーケード」にインスパイアされ、パンデミックによって世界がひっくり返ったティーンエイジャーを描いています。

Wishlist
ヒュニンカイとヨンジュンが共同作曲した、高揚感のあるギターベースのポップロックです。愛する人への贈り物を用意する少年の物語が、叙情的に描かれています。

Way Home
ボーカル、トラップビート、ドラム、シンセサイザーのハーモニーが織りなす、未来的なR&Bソングです。学校からの帰り道で感じる寂しさや、仲間を求める気持ちを歌っています。ヨンジュンのインタビューによれば、「不安な気持ちになっても、お互いを思い出す限りは一緒にいるという信念」が込められているとのことです。

タイトルとアートワーク

アルバムタイトル「Blue Hour」は、日没直後の時間帯を指し、現実世界の瀬戸際に立たされる少年たちの物語を暗示しています。アルバムリリースに先駆け、「R Ver.」「AR Ver.」「VR Ver.」の3種類のコンセプト写真が公開されました。

R Ver.
メンバーが実際には一緒にいるものの、オンライン空間では孤独である様子が表現されています。
AR Ver.
自宅での孤独感と、本来いるべき場所とのギャップが描かれています。
VR Ver.
オンラインが主流になった現代のライフスタイルを反映し、仮想空間が無限に広がる様子を表現しています。

プロモーション

2020年9月21日にモーショングラフィック映像が公開され、アルバム発売が発表されました。同日よりCDの予約受付が開始され、「R Ver.」「AR Ver.」「VR Ver.」の3形態で発売されました。

コンセプトフォトは、9月29日に「Rバージョン」、10月6日に「VRバージョン」、10月8日に「ARバージョン」が公開されました。10月9日にはトラックリストが公開され、10月12日から16日にかけてメンバーの個別ティーザー動画が公開されました。10月18日、20日にはリード曲「Blue Hour」のミュージックビデオのティーザーが公開され、10月23日にはアルバム収録曲のプレビューが公開されました。10月26日には、CDとデジタル配信で発売されました。

アルバム発売に合わせて、「Blue Hour」のミュージックビデオが公開され、11月9日にはパフォーマンスバージョンの映像も公開されました。発売記念オンラインショーケースは、YouTubeを通じて配信されました。

音楽番組にも多数出演し、「Blue Hour」のパフォーマンスを披露しました。11月3日には『THE SHOW』で1位を獲得しています。また、TikTokではダンスチャレンジ企画も展開されました。

11月10日には「We Lost the Summer」のミュージックビデオのティーザーが公開され、11月13日にミュージックビデオが公開されました。

12月21日には、TBSの『CDTVライブ!ライブ!クリスマススペシャル』で、「5時53分の空で見つけた君と僕[Japanese Ver.]」を世界初披露しました。

批評

音楽評論家からは、概ね好意的な評価を得ています。

コリア・ヘラルドのチェ・ジウォンは、本作を「非常に詩的で、グループの以前の音楽と同様にリスナーの感情をかき立てる」と評しました。ホン・ダムヨンは、「『THE DREAM CHAPTER: ETERNITY』では、メンバーの暗い面を見せ、若い頃の苦労を描いていた。しかし、本作では、その苦労を乗り越えてきたことを示している」と指摘しました。

音楽ジャーナリストのジェフ・ベンジャミンは、本作を「今年がもたらす高みと低みのポイントを通しての瞑想」と称賛しています。

IZMのイム・ソンヒは、トラックリストをイージーリスニングとし、「明るくてふっくらとしたエネルギーが広がっていて、息を呑むような…」と評価しました。

チャート成績

予約注文は、10日間で30万枚を突破し、グループの最高記録を更新しました。最終的に、40万枚を突破しました。アメリカのBillboard 200チャートでは25位でデビューし、初の全米トップ40入りを果たしました。

また、ビルボード・ワールド・アルバム・チャートとトップ・アルバム・セールス・チャートの両方で1位を獲得しました。韓国のガオンアルバムチャートでは初登場3位を記録し、初週に30万枚以上を販売しました。日本では、オリコンアルバムチャートで1位を獲得し、グループ2枚目の国内ナンバーワンアルバムとなりました。

収録曲

1. Ghosting
2. Blue Hour
3. We Lost the Summer
4. Wishlist
5. Way Home

チャート

オリコン（日本）: 1位
Japan Hot Albums: 2位
ガオンチャート（韓国）: 3位
Billboard 200（アメリカ）: 25位
Billboard World Albums（アメリカ）: 1位

認定

プラチナ: 250,000枚（韓国音楽コンテンツ産業協会）

外部リンク

minisode1: Blue Hour - TOMORROW X TOGETHER|TOMORROW_X_TOGETHER GLOBAL OFFICIAL SITE
minisode1: Blue Hour - TOMORROW X TOGETHER|TOMORROW_X_TOGETHER JAPAN OFFICIAL SITE

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