Miss you (m-floの曲)

miss you：m-floの新たな境地を開いたシングル

2003年10月22日、m-floは15枚目のシングル「miss you」をリリースしました。この楽曲は、当時まだ世に知られていなかったシンガー、melody.と、山本領平（現：Ryohei）という、異なる事務所に所属する二人のアーティストをフィーチャリングした点が大きな特徴です。

斬新なサウンドとボーカルワーク

「miss you」は、それまでの日本の音楽シーン、そしてアメリカの音楽シーンにも存在しなかった、全く新しいスタイルの楽曲でした。アップテンポなトラックに、男性と女性の甘く伸びやかな歌声が絶妙に絡み合い、そこにラップが加わるという、斬新な試みは大きな話題を呼びました。

メロディーラインの美しさ、そして、各アーティストの個性が際立つボーカルワークは、聴く者の心を掴んで離しません。スウィートな歌声のハーモニーと、力強いラップが絶妙なバランスで融合し、中毒性のあるサウンドを作り出しています。

ライブでの定番アンコール曲

「miss you」は、m-floのライブにおいて、アンコールの大トリを飾ることが非常に多かった楽曲です。2004年のASTROMANTIC LIVE、2005年のm-flo TOUR 2005 BEAT SPACE NINE、そして2007年のm-flo TOUR 2007 COSMICOLORなど、数々のライブで観客を魅了しました。

会場全体が一体となり、一体感を生み出すこの楽曲のパフォーマンスは、ライブのクライマックスを飾るにふさわしい、圧巻のステージングでした。

カップリング曲「Astrosexy」とCHEMISTRYとの関係

カップリング曲には、「Astrosexy」が収録されています。これは、人気ボーカルデュオCHEMISTRYをフィーチャリングした楽曲です。興味深いことに、CHEMISTRYのシングル「YOUR NAME NEVER GONE/Now or Never/You Got Me|YOUR NAME NEVER GONE_Now or Never_You Got Me」に収録されている「Now or Never」は、「Astrosexy」の別バージョンであり、アニメ『アストロボーイ・鉄腕アトム』のオープニングテーマ曲として使用されました。

この楽曲を通じて、m-floとCHEMISTRYの交流が深まり、音楽シーンにおける新たなコラボレーションのきっかけとなりました。

melody.との関係性と山本領平のキャリア

「miss you」でのコラボレーションは、m-floとmelody.の関係を深めるきっかけとなりました。その後、☆Taku（m-floのメンバー）は、melody.の7thシングル「see you...」のプロデュースを担当するなど、両者の交流はより一層発展していきました。

また、山本領平は後にm-floと同じ事務所、ARTIMAGEとレーベル、rhythm zoneに移籍。VERBAL（m-floのメンバー）とのコラボレーションシングル「onelove feat. VERBAL (m-flo)」を発表するなど、m-floとの関わりはますます深まっていきました。さらに、m-floのシングル「Summer Time Love」にも参加するなど、m-floにとって欠かせない存在となっています。

「Lovesシリーズ」における「miss you」の意義

VERBALは、「Lovesシリーズにおいて『miss you』が毎回ヒントとなっており、一つの基準になっていた」と語っています。この発言からも、「miss you」がm-floの音楽性、そして後の作品群に大きな影響を与えたことが分かります。

様々なバージョンとカバー

「miss you」は、FreeTEMPOによるリミックス版や、ライブバージョンなど、数多くのバージョンが存在します。また、May J.|May_J. & JONTEによるカバーも存在し、幅広い世代に愛されている楽曲であることが証明されています。これらのバージョンは、オリジナルとは異なる魅力を持ち、楽曲の多様性を示しています。

まとめ

「miss you」は、m-floの音楽史における重要な一曲と言えるでしょう。斬新なサウンド、豪華なフィーチャリングアーティスト、そしてライブでの圧倒的なパフォーマンスは、多くのリスナーに深い印象を与えました。この曲は、m-floの音楽性の幅広さを示すだけでなく、日本の音楽シーンに新たな風を吹き込んだ、記念碑的な作品と言えます。

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