Mk.VI軽戦車

Mk.VI軽戦車：戦間期のイギリス軽戦車最終型

Mk.VI軽戦車は、1936年にイギリスで正式採用された軽戦車です。その起源は1928年に採用されたMk.I軽戦車にまで遡り、カーデン・ロイド豆戦車に砲塔を追加した設計から発展しました。Mk.II、Mk.III、Mk.IV、Mk.Vと改良を重ね、最終的に量産型として誕生したのがMk.VIです。本車は、カーデン・ロイド系列軽戦車の最終進化形となりました。

開発と特徴

Mk.VIは、前型であるMk.Vをベースに改良が加えられています。主な変更点は装甲厚の強化で、最大14mmに増加し防御力を向上させました。また、砲塔はMk.Vと同様の2名用で、12.7mmおよび7.7mmヴィッカース重機関銃を搭載していました。無線機としてNo.7無線機が搭載されたのも大きな特徴です。サスペンションや車体構造はMk.Vとほぼ同様でした。

バリエーションと改良

Mk.VIは、その運用期間中に幾つかのバリエーションが開発されました。

Mk.VIA: 上部転輪の位置変更と、円筒形だった司令塔が八角形に変更されています。
Mk.VIB: 司令塔が再び円筒形に戻されました。
Mk.VIC: 主弾薬175発'>[武装]]を15mmベサ重機関銃]、副[武装]]を7.92mmベサ機関銃]に変更した火力強化型です。司令塔は廃止され、[[砲塔上部にはハッチとペリスコープが設置されました。機関銃発射時の排煙装置も追加され、キャタピラと転輪も幅広のものに変更されています。
対空型: 7.92mmベサ機関銃4丁を搭載した対空戦闘用バリエーションです。

これらの改良は、戦闘経験に基づいたもので、防御力や火力の向上、運用性の改善を目的としていました。

配備と運用

第二次世界大戦開戦時には、約1000両のMk.VIとその派生型がイギリス軍に配備されていました。主に騎兵連隊の偵察戦車として運用されましたが、機甲師団における戦車不足の補填にも使用されました。その活躍の場はヨーロッパ戦線、北アフリカ戦線、さらには太平洋戦線まで及びました。ダンケルクの戦いまでには約1400両が生産されました。

イギリス軍以外にも、インド、オーストラリア、カナダ軍などでもMk.VIは運用されました。各国の戦場環境や作戦形態に合わせて運用方法が工夫されたと考えられます。

ゲームへの登場

Mk.VI軽戦車は、多くのミリタリーゲームに登場しています。その中でも特に有名なものとして、以下のゲームが挙げられます。

『R.U.S.E.』
『War Thunder』(対空型)
『World of Tanks』(Light Mk. VIC)
『トータル・タンク・シミュレーター』(神風戦車MK.VI)

これらのゲームでは、それぞれ異なる特徴や性能でMk.VIが再現されており、プレイヤーは当時の戦場を疑似体験することができます。

まとめ

Mk.VI軽戦車は、第二次世界大戦初期のイギリス軍において重要な役割を果たした軽戦車でした。その発展型を含め、数々の戦場を経験し、その設計思想や運用方法は後の戦車開発に影響を与えたと考えられます。また、ゲームにおけるその存在は、多くの人々にこの戦車の存在と歴史を伝える役割を果たしていると言えるでしょう。

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