Mk19 自動擲弾銃

Mk.19 自動擲弾銃

Mk.19自動擲弾銃は、アメリカ合衆国の自動擲弾発射器であり、ベルト給弾を使用しているこの兵器は、1966年にベトナム戦争のさなかに開発されました。最初のモデルは信頼性に欠けるものでしたが、以降の試作モデルが改善され、実際の運用へと繋がりました。特にMk.19 Mod 1は1972年にアメリカ海軍の哨戒艦艇でのテストにおいて好成績を収め、以降のモデルは陸軍や海兵隊でも運用されるようになりました。

基本スペックと特徴

Mk.19は、毎分300〜400発という高い連射速度を誇り、持続連射では毎分約40発を維持することができます。本体の重量は33kgで、最大射程は2,200メートルに達しますが、有効射程は1,600メートルに設定されています。射撃時には75メートル未満の距離で自分自身に危害が及ぶ可能性があるため、この点に注意が必要です。また、銃口のフラッシュハイダーや発射ガスの排出量の少なさにより、射撃位置を隠蔽する能力にも優れています。この兵器はAN/TVS-5という夜間照準具を装備することで、夜間の射撃能力も持っています。

使用される弾薬は、40x53mm擲弾であり、これは他のグレネードランチャーとは異なる性能を持っています。特にM203グレネードランチャー用の40x46mm弾薬とは互換性がありません。Mk.19で使用することで、歩兵や装甲車両に対する攻撃が可能となります。主に使用されるのは多目的榴弾のM430であり、この弾薬は周辺半径5メートル以内の対象を致命的に傷つけ、15メートル以内であれば負傷させる効果があります。

構造と作動方式

Mk.19は、ブローバック・オープンボルト方式で動作します。この方式では、コッキングレバーを操作することでボルトが後退し、弾薬が装填されます。トリガーを引くことでボルトが前進し、弾丸が発射される仕組みです。しかし、この作動方式には事故のリスクが伴うことがあります。特に、弾詰まりを起こした場合には、弾薬を手動で抜き取らなければならず、その際に不意にボルトが前進すると事故につながる可能性があるのです。

mk.19は元はアメリカ海軍の艦載火器として開発されましたが、その後、陸軍や海兵隊でも使用されるようになりました。地上での運用は三脚に載せることが多く、軍用車両や装甲戦闘車両に組み込むことも可能です。このような運用形態により、Mk.19は様々な戦場での攻撃に対応する能力を持っています。

運用国と登場作品

Mk.19は世界中で広く使用され、アメリカ以外にも約30カ国以上で運用されています。アフガニスタンやイラク戦争などでの実績に加え、映画やゲームなど多くのメディアに登場しています。例えば、映画『GODZILLA』では防衛兵器として、ゲーム『コール オブ デューティ』シリーズでは様々な形でプレイヤーに親しまれています。

このように、Mk.19自動擲弾銃は、その高い性能と運用の広さから、現代の軍事において欠かせない武器の一つとなっているのです。

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