Mr.Boo!ミスター・ブー

『Mr.Boo!ミスター・ブー』

『Mr.Boo!ミスター・ブー』（原題：半斤八両、英題：The Private Eyes）は、1976年に公開された香港のコメディ映画で、ホイ兄弟が演じる私立探偵の奮闘を描いています。この作品は、ゴールデン・ハーベストによる制作のホイ兄弟作品の中では3作目となりますが、日本では1979年に公開されヒットしたため、シリーズの第1作目として認識されています。

あらすじ

物語の主人公は、香港で活動する私立探偵ウォン（演：マイケル・ホイ）。彼は助手のチョンボ（リッキー・ホイ）や秘書のジャッキー（テレサ・チュウ）と共に、些細な事件ばかりが持ち込まれる小さな探偵事務所を切り盛りしています。退屈な日常が続く中、ウォンの元にお調子者のキット（サミュエル・ホイ）が求職に訪れます。最初は断るウォンですが、映画館での立てこもり事件の際にキットが見せた見事な対応に感心し、どうにか彼を雇うことにします。

その後、ウォンはケチで小劇的な事件に奮闘しつつ、映画館への爆弾脅迫事件に取り組むことになります。ところがその映画館には、脅迫犯だけでなく凶悪な強盗団も狙いを定めているという予期せぬ展開が待ち受けているのです。

スタッフ

本作の監督および脚本はマイケル・ホイが担当しました。また、制作はレイモンド・チョウ、撮影はチャン・ヤオ・チュウが手がけています。音楽はサミュエル・ホイやザ・ロータス（蓮花楽隊）が提供しており、武術指導はサモ・ハン・キンポー（洪金寶）が行っています。日本では、1981年にフジテレビで初回放送された際の吹き替え版も非常に人気があり、独特なキャストの起用が話題になりました。

キャストとその後の影響

日本語吹き替え版には、タレントのツービートが起用され、吹替翻訳には山田実が関わっています。特に、サミュエル・ホイが自ら主題歌を歌っており、その英語版はDVDでも楽しむことができます。また、主なキャストの中には、『燃えよドラゴン』に出演していたシー・キエンもおり、彼は強盗団のボス役でコミカルな演技を魅せました。

日本公開当時、映画の中には『ジョーズ』や『007』などの数々のパロディが含まれており、観客を楽しませる要素がたくさん詰まっています。また、リチャード・ンが警察署長役で出演し、のちに香港映画界で重要な存在となりました。

日本市場での反響と特徴

日本での初公開は『グリーン・ホーネット／電光石火』との同時上映で、映画は日本市場で成功を収めました。日本版レコードやパンフレットには「BOOになる心得（十カ条）」が掲載され、ユーモラスなキャッチコピーが話題になりました。この映画は、その独特なコメディスタイルとキャラクターたちの魅力で多くのファンを獲得し、続編が制作されるほどの人気を誇ります。

『Mr.Boo!ミスター・ブー』は、ホイ兄弟のユニークなキャラクターやコミカルなストーリー展開を通じて、多くの観客に愛される作品となりました。

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