Mr.Children 2001-2005 ＜micro＞

Mr.Children 2001-2005 ：2000年代前半を彩る名曲の数々

2012年5月10日、日本の国民的ロックバンドMr.Childrenのベストアルバム『Mr.Children 2001-2005 』がリリースされました。デビュー20周年という節目の年に、2005-2010年までの楽曲を収録した『Mr.Children 2005-2010 』と同時発売された本作は、2001年から2005年にかけて発表されたシングルA面曲（『四次元 Four Dimensions』収録の「ヨーイドン」を除く）と、アルバム『IT'S A WONDERFUL WORLD』と『シフクノオト』からの選りすぐりの楽曲が収録されています。

アルバムの構成と特徴

CDとDVDがセットになった初回限定盤と、CDのみの通常盤の2形態で発売され、初回限定盤には、楽曲への理解を深めるためのライナーノーツ、歌詞や写真などを掲載したブックレット、そしてMr.Childrenのロゴなどがデザインされたステッカーが付属していました。

本作の大きな特徴として、海外でのマスタリングが挙げられます。『IT'S A WONDERFUL WORLD』以来となるこの取り組みによって、全曲がエンジニア、テッド・ジェンセン氏によるリマスタリングが施され、クリアで深みのあるサウンドを実現しています。さらに、海外の作品『LAND IN ASIA』を含めると、Mr.Childrenにとって通算4作目のベストアルバムとなります。

興味深いのは、ジャケットのデザインです。「精子」をイメージしたデザインは、同時発売の『Mr.Children 2005-2010 』の「卵子」をイメージしたジャケットと対をなしており、新たな生命の誕生を連想させます。桜井和寿氏もツアーのMCで、このコンセプトについて触れ、アルバムへの想いを語っています。アートディレクションは、34thシングル『祈り〜涙の軌道/End of the day/pieces|祈り〜涙の軌道_End of the day_pieces』に続き、伊東玄己氏が担当しました。

収録曲と注目ポイント

収録されている楽曲は、いずれもMr.Childrenの代表曲と言える名曲揃いです。「優しい歌」「youthful days」「君が好き」「掌」「Sign」といった、多くのファンに愛され続けているシングル曲が網羅されているのはもちろんのこと、『IT'S A WONDERFUL WORLD』収録の「蘇生」「いつでも微笑みを」、そして『シフクノオト』収録の「タガタメ」といった、アルバム・トラックの名曲も収録されています。特に『youthful days』カップリングの「Drawing」は、カップリング曲ながらベストアルバムに収録されるのは初めてであり、ファンにとっては嬉しいサプライズとなりました。

また、発売に先駆けて、いくつかの楽曲がCMソングとして起用されていました。「youthful days」はキリンビバレッジ「大人のキリンレモン」CMソング、「Sign」は住友生命保険のCMソングとして採用され、アルバムの注目度を一層高めました。

チャートにおける驚異的な成功

『Mr.Children 2001-2005 』は、発売後、オリコンチャートで大きな成功を収めました。初登場2位という好成績を収め、初週は約71.6万枚を売り上げました。木曜日発売という不利な条件下でのこの数字は、その人気と実力を如実に示しています。

さらに、同時発売の『Mr.Children 2005-2010 』と共に2週連続でオリコン週間アルバムチャートの1位と2位を独占するという快挙を達成。同一アーティストによるこの記録はオリコン史上初です。

発売5週目には、100万枚を超える売上を突破し、ミリオンセラーを達成。Mr.Childrenのアルバムとしては通算14作目のミリオンセラーとなり、その圧倒的な人気を改めて証明しました。最終的な累計売上枚数は111.7万枚にのぼります。

さらに、両アルバムは5週連続でTOP5入りを果たし、これもまた同一アーティストによる快挙となりました。年間ランキングでも上位を独占し、Mr.Childrenの圧倒的な存在感を示しました。

まとめ

『Mr.Children 2001-2005 』は、単なるベストアルバムではなく、Mr.Childrenの2000年代前半の音楽性を凝縮した、まさに集大成とも呼べる作品です。数々の名曲、そしてその圧倒的なセールス記録は、彼らの音楽史における重要な位置づけを示しています。音楽ファンはもちろん、Mr.Childrenを初めて聴く人にとっても、最高の入り口となる一枚と言えるでしょう。

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