NEUROMANTIC

アルバム『NEUROMANTIC』の概要

『NEUROMANTIC』（ニウロマンティック）は、日本のシンガーソングライター・ドラマー、高橋幸宏の3枚目のアルバムです。この作品は、1981年6月5日にアルファ[[レコード]]からリリースされ、邦題は『ロマン神経症』というユニークな響きを持っています。タイトルの由来には、神経症を示す英単語「NEUROTIC」と、ロマンティックを意味する「ROMANTIC」、さらに新たな動き「New Romantic」という語が組み合わされています。この創造的なタイトルは、後に作家ウィリアム・ギブスンの小説『ニューロマンサー』に影響を与えることになりましたが、直接的な内容の関連性はありません。

制作チームと楽曲

アルバムの作詞は高橋をはじめとして、ピーター・バラカン、細野晴臣、クリス・モズデルが担いました。作曲においても高橋の他に、大村憲司と坂本龍一が関与し、プロデューサーとしても高橋がその役割を果たしています。このアルバムを通じて、高橋の名前の表記は「ユキヒロ」から本名の「幸宏」へと変更されることになりました。

『NEUROMANTIC』は、同時期にリリースされたYMOのアルバム『BGM』の影響を受けながらも、トニー・マンスフィールドやロキシー・ミュージックのメンバーであるアンディ・マッケイ、フィル・マンザネラなども参加しており、独特な音の世界を生み出しています。当初、このアルバムには『BGM』と同名の「バレエ」というタイトルが付く予定でしたが、最終的に『NEUROMANTIC』として世に送り出されました。

リリースと再発の歴史

本アルバムは1981年6月5日にLPとCTの形式でリリースされ、1988年にはCD化が初めて行われました。その後も1992年、1994年と再リリースがされる中で、2005年にはデジタルリマスタリングを含むCDが、初回盤は特別な紙ジャケット仕様で販売されました。2021年11月24日には、ソニー・ミュージックダイレクトから「ユキヒロ×幸宏 EARLY 80s」として新たにSA-CDハイブリッドとLPで再リリースされ、リマスタリング作業には砂原良徳が担当しました。

音楽的評価

『NEUROMANTIC』は、その音楽的スタイルにおいて多くの評論家から評価されています。CDジャーナルは、「ロキシー・ミュージックを想起させるポップかつ先鋭的な幸宏の独自の世界が詰まった作品」とし、「先鋭的なテクノとロマンティックな音像が融合した傑作」と称賛しています。これにより、高橋の楽曲が持つ革新性と独特の魅力が評価されていることがわかります。

収録曲

アルバムには多様な楽曲が収録されています。A面の代表的な曲には「ガラス」、「大いなる希望」、「コネクション」、そして「神経質な赤いバラ」があり、B面では「非・凡」や「ドリップ・ドライ・アイズ」、「カーテン」、「チャージ」などが続きます。また、特に「非・凡」は、アメリカのバンドPublic Practiceにより2019年にカバーされるなど、アルバムの影響力を示しています。

参加ミュージシャン

この作品には、数多くの優れたミュージシャンが参加しており、高橋幸宏はボーカル、ドラム、キーボードを担当しています。他にも、細野晴臣、坂本龍一、大村憲司、トニー・マンスフィールド、フィル・マンザネラ、アンディ・マッケイ、そして松武秀樹などが名を連ね、豊かなサウンドを作り出しています。彼らの協力によって、『NEUROMANTIC』は単なるアルバム以上の、音楽的なアート作品となったのです。

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