NHK高山支局

NHK高山支局（エヌエイチケイたかやましきょく）は、岐阜県高山市に所在する、NHK岐阜放送局傘下の地域拠点です。通称として「NHK高山放送局」と呼ばれることもあります。

概要

この支局は主に岐阜県の飛騨地方一円を放送・サービス対象地域としています。地域に密着した情報提供のため、総合テレビおよびFM放送を通じた県域放送での報道活動に力を入れています。具体的には、NHK岐阜放送局で放送される地域情報番組「まるっと!ぎふ」や、東海・北陸地方向けの「情報フレッシュ便さらさらサラダ」、さらにはラジオ第1の夕方向け情報番組「夕刊ゴジらじ」などに対し、飛騨地方のニュースや話題を取材・制作し提供しています。これらの活動を通じて、地域住民に正確かつタイムリーな情報を届ける役割を担っています。また、放送サービスの維持・提供に加え、対象地域における受信料の収納業務も重要な業務の一つです。

NHK高山支局は、NHK岐阜放送局が設置している高山テレビ中継局と高山ラジオ中継局の管理も担っており、安定した放送波の供給を支えています。

沿革

NHK高山支局の歴史は、1940年（昭和15年）9月1日に名古屋中央放送局の岐阜出張所が開設されたことに始まります。この日が高山におけるNHKの活動の起点とされています。

1942年（昭和17年）：電波管制に伴い、社団法人日本放送協会高山臨時放送所が設置されます（当初は呼出符号なし）。
1945年（昭和20年）1月1日：組織改編により、名古屋中央放送局高山出張所が開設され、これまでの高山における出張所は廃止されます。
1945年（昭和20年）10月26日：高山臨時放送所が「高山中継放送所」と名称を変えます。
1946年（昭和21年）9月1日：高山中継放送所に呼出符号JOCK3が割り当てられます。
1948年（昭和23年）5月1日：岐阜出張所が岐阜支局に改称され、同時に高山に「分局」が開設されます。
1950年（昭和25年）6月1日：放送法施行に伴い、社団法人日本放送協会が解散し、特殊法人としての日本放送協会が設立され、全ての権利義務が継承されます。
1951年（昭和26年）7月1日：岐阜支局が「岐阜放送局」に昇格改称されます（ただし、この時点では送信施設は持ちません）。
1955年（昭和30年）：高山に新しい局舎が完成します。
1971年（昭和46年）3月26日：岐阜県域FM放送が開始され、高山中継放送所に呼出符号JOOP-FMが割り当てられます。それまで名古屋局が管轄していた県内のFM中継局が岐阜放送局に移管されました。
1973年（昭和48年）2月17日：UHFによる岐阜県域のアナログテレビジョン放送が開始されます。先行して名古屋局が管轄していた県内のテレビ中継局が岐阜放送局に移管されました（教育テレビの放送系統は引き続き名古屋局の管轄でした）。
1988年（昭和63年）7月22日：経営合理化の一環として、高山の組織は岐阜放送局の「支局」へと格下げされます。
2004年（平成16年）11月1日：岐阜県域の地上デジタル放送が開始されます。
2011年（平成23年）7月24日：岐阜県内の地上アナログテレビ放送が終了しました。

所在地・施設

NHK高山支局関連の主な施設は以下の場所にあります。

支局本局：〒506-0021 岐阜県高山市名田町5-95（JR高山駅から徒歩約5分）
高山ラジオ中継放送所：〒506-0031 岐阜県高山市西之一色町3丁目991（JR高山駅から徒歩約15分）
高山テレビ中継局：〒506-0041 岐阜県高山市下切町2281-2 および中切町1396（JR上枝駅の西方にある山上に位置）

放送系統・周波数（高山市中心部を基準）

現在、高山支局が関連する中継局を通じて送信されている主なチャンネル・周波数は以下の通りです。

総合テレビ：デジタル 29ch（リモコンキーID「3」）
教育テレビ：デジタル 31ch（リモコンキーID「2」）。これはNHK名古屋放送局の中継系統です。
ラジオ第1放送：792kHz。これもNHK名古屋放送局の中継系統です。
ラジオ第2放送：1125kHz。これもNHK名古屋放送局の中継系統です。
FM放送：86.1MHz。

注：地上アナログテレビ放送は、全国一斉の終了に伴い2011年7月24日深夜（25日午前0時）をもって停波しました。かつて、総合テレビの県域放送開始前は、教育テレビやラジオ第1・第2と同様に名古屋局の中継系統でした。

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